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♪SOLD ‐MV番外編SNNその6‐

Sold
Sold / Boy George

Released:1987

1982年~84年、ポップでダンサブルな楽曲と奇抜なファッションで世界中を席巻したカルチャー・クラブ。
君は完璧さカーマは気まぐれミス・ミーポイズン・マインドイッツ・ア・ミラクルといったヒット曲数々・・・ロックだぜ、とかっこつけていた当時には大きな声で好きと言えなかったのですが、実は結構好きでした。
実際彼らの曲は、モータウンやレゲエやファンクの影響を強く受けたとてもブラック・ミュージック的要素の強いものだったし、ソウルフルだった。
ただ、大ヒットしてブームになってしまったバンドの常、ブームの後は飽きられるのも早く、1984年秋のサード・アルバムでは失速、86年に4枚目のアルバムを出した後、ボーイ・ジョージがドラックの不法所持で逮捕されてバンドは空中分解となってしまう。

これは、そんなボーイ・ジョージがソロとして再出発をした87年のファーストアルバム。
中古レコード店では50円で叩き売られているような過去のスターのしょぼくれたレコードではあるけれど、、このアルバム、めちゃくちゃかっこいい!です。

「俺は売られたんだ!」という叫びで始まるSoldのファンクなベース・ライン、ホーンがソウルフルなI Asked For LoveWhere Are You Now、ブレッドのヒット曲をレゲエ・ヴァージョンにしたEverything I Own、ミディアム・テンポのKeep Me In Mind、ファンク・レゲエなFreedom、モータウンっぽいJust Ain't Enough、そしてゴスペル的なTo Be Reborn・・・などなど、どこかちゃらちゃらしたカルチャー・クラブよりもぐっと重心を落としたタイトでファンクな音はとてもソウルフルだし、何よりカルチャークラブ同様にとてもポップだ。
そして歌われているのは、罠にはまって堕ちてしまった自分を自虐的に振り返る歌。それから、愚かだった自分を本当に改心して悔い改め、生まれ変わって今度こそちゃんとやりたい、そんな決心に満ちた歌。
いずれにしても上滑りじゃない、心の底から湧き出たような歌の数々なのだ。

 自分に都合のいい自由なんてありはしない
 これが自分の自由だなんて言い切れることなんてありはしない
 自分だけに都合のいい自由なんてありはしない
 僕たちはもうずっと長い間戦って来たんだ
   (Freedom

 あからさまに僕に浴びせられた嘲り笑いのことなんて
 僕はもうなんとも思ってはいない
 みんなの知らないことを僕は知っているのさ
 僕らには愛する権利がある
 うまくやってみるチャンスは残されているのさ
   (We've Got The Right
 
 もう跪くのはやめる 言い訳ももうしない
 これ以上嘘に耳を傾ける時間は私にはもうない
 君は自分のすることに責任を持って生きていかなくちゃならない
   (To Be Reborn)

過去をすっぱりと断ち切って0からの再スタートを願う無垢な魂をさらけだしたこのアルバムは、音の質感こそ全く異なるものの実はジョン・レノンの「ジョンの魂」に近い感触だと思う。
そして、そんな重い回心や苦悩の告白を、いかにも大層に重々しくではなくポップに表現する、そのスタンスがとてもかっこいいと思うのです。

 この次こそ、僕はもっと優しくなろう
 そして強くなろう
 もうあれこれ思い悩まないよ
 とにかくまずはやり続けて
 いいところを見せなくちゃならない
 僕は自分の歌を歌って
 威勢よくやろう
 明日こそ、僕はもっとうまくいくはず
 今度こそ
   (Next Time)

ボーイ・ジョージさんは今、イギリスのTVではけっこう辛口のコメンテイターとしても活躍中なのだそうだ。
日本でも、ひところに比べれば露出は減ったもののオネエタレント花盛り。
僕は彼ら(彼女ら?)の、ある意味怖いものなしの本音トークはけっこう好き。
性的に突き抜けた人というのは、おそらく世の中を底辺や裏側から見る視点に長けていて、なおかつ、本音で迫っても多くの人から受け入れられやすいのだろうな。
仕事の環境柄、男の人の意見ややり方よりも女の人の意見ややり方の方に共感してしまう今日この頃、いっそ女装でもしようかしら(笑)。




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golden blue

Author:golden blue
“日々の糧と回心の契機”のタイトルは、好きな作家の一人である池澤夏樹氏が、自身と本との関わりを語った著書『海図と航海日誌』の一節より。
“日々の糧”とは、なければ飢えてしまう精神の食糧とでもいうべきもの。“回心”とは、善なる方向へ心を向ける、とでもいうような意味。
自分にとって“日々の糧”であり“回心の契機”となった音楽を中心に、日々の雑多な気持ちを綴っていきたいと思います。

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