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♪ボーイ・ジョージ

This Is What I Do
This Is What I Do / Boy George


久しぶりに最近のアルバムの紹介を。
ボーイ・ジョージが18年ぶりにリリースしたニュー・アルバム。
新譜といっても、輸入盤は昨年の年末にはリリースされていたらしいのだけど(笑)、先日たまたま出先から直帰になってヒマを持て余して、ふらっと輸入CD屋で物色していて目に止まってつい買ってしまった一枚です。

ボーイ・ジョージ 1961年生まれ、本名はジョージ・アラン・オダウド。
1982年、カルチャー・クラブのヴォーカリ ストとしてデビューする。奇抜なメイクと 独特のハイトーンボイスを駆使した楽曲で ヒット曲を連発。
1986年にドラッグ所持で逮捕され、カル チャー・クラブは活動休止。ソロ活動を開 始し1987年にアルバム「Sold」をリリー ス。1990年には「Jesus Loves You」名義で 活動(同名義ではアルバム「The Matir Mantra」一作のみリリース)。1992年にアカデミー賞映画の主題歌「 クライング・ ゲーム」がヒットしたものの、その後は活動が滞り、2005年には再び麻薬所持で逮捕されるなど、度々の警察沙汰を起こし、現在はイギリスでクラブのDJやテレビのコメンテイターとして活躍中、だそうだ。

ボーイ・ジョージ、実はけっこう好きなんですよね。
カルチャー・クラブの頃も好きだったし、解散後のソロ・アルバムも気に入ってよく聴いていた。
ジャケットをご覧になればわかるように、女装ではなく美しいオッサンになってのシーン復帰。
なんというんでしょうか、神々しいとでも言いたくなるようなポートレートだと思いませんか。
その略歴が示すように、アップダウンの激しい人生、栄光もどん底も経験してきたからこそのスマイルだと思う。
このスマイルに一撃くらって、つい衝動買いしてしまったのだ(笑)。

アルバムの全体の基調はゆるめのレゲエとファンク。
それにアコースティックなタッチのものと、アンビエント的なものが少し混ざって、何故かオノ・ヨーコのカヴァーが一曲。
変わらぬソウルフルな歌唱、カルチャー・クラブ時代よりもぐっとハスキーになった低音が渋い。
一曲目のKing Of Everythingはこんな内容だ。


  酒はもう手放した
  悪魔との闘いに打ち勝ったんだ
  グローブはもう置いてしまったけれど
  僕が幾度も後悔してきたこと、知っているだろう
  まるでゲージュツテキなまでに、君を泣かせてしまったこと  

  街路の言葉は何だ?
  僕の王冠はもう失われてしまったのか
  それとも再び王になることができるのか?


自らの過去を懺悔し、そして再びちゃんとやっていこうとする意志表明の歌。
これを重苦しく暑苦しくではなく、ゆるくさらりと歌ってしまうところがいいんだな。

Bigger Than Warといった「愛は平和よりも大きいんだ」というメッセージ・ソングや、東洋的で宗教的な匂いを感じさせるFeel the Vibrationなんかがこのアルバムの白眉だと思うのだけれど、僕の心にひかかったのはむしろ昔から演っているナチュラルなレゲエっぽいLive Your LifeNice and Slowかな。


  逃げよう、逃げるんだ、もう時間を無駄にすることはない
  偏見や嫌悪やたくさんの嘘から
  誰も君にはなれないし、君は君らしくあるのが一番だ
  君の人生を生きるべき時だ
  機会は二度もない、人生は巻き戻せないんだよ
          (Live Your Life)

  おはよう、ミスター・ラヴ・ボーン、今日はご機嫌いかが?
  僕はまるでスケープゴートみたいだった
  けど、またあのひらめきを取り戻せそうなんだ
  何も語ることはなかった、考えることもなかった、ずっと内に秘めているべき思いを抱えているようだった
  もうサイドラインは見ない、ノリ気もしないのにとりあえず一緒にやるようなことはしない

  僕が君にしゃべりかけているその間にも風向きは変わる
  かすかに小さなものがやがて大いなる真実になる
  やらなきゃいけないことなんて本当は何にもない
  だから、ゴキゲンにのんびりとやっていくんだ
          (Nice and Easy)


栄光もどん底も繰り返し経験する中で、ずいぶんと人間の汚いところも見てきたんだろうな。
異端視していた人間がある日手のひらを返したように絶賛する。
持ち上げられ祭り上げられたかと思えば、ドスンとどん底に落とされる。
信用してきた人間に裏切られる。
そんなことを繰り返してきたのだろう。
そうして傷ついてきた痛みと、それを乗り越えて自分らしく生きていきたいという思い。
ボーイ・ジョージがたどってきた人生の重みを考える時、そのメッセージはずしんと響く。

祭り上げられても調子に乗らないことだな。
どうせ奴らは使い捨てにするつもりだ。こちらの大切なものを全部巻き上げたうえで。
かと言って奴らに真っ向から歯向かおうものなら、真意は逆に捻じ曲げられてしまう。
そんなことに翻弄されずに、誠実にやるべきことと向き合っていきたいな。
また、そうすることしか奴らの思惑を突破することなどできない。
そしてそのためには、大きく構えてのんびりと楽しんでやるのが一番だ。
なんてことを思いながら、もう一度。



アルバム全曲の試聴はこちらを。
『This is what I Do』 Stream



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[C2239] Re: タイトルなし

Deacon Blueさん、こんにちは。
なるほど、マーク・ボランですか。
亡くならなくってもきっと一度はひどい落ち目になったのだろうな、という気もします。
スーパースターが落ちぶれて、また脚光を浴びる、そういう人生の浮き沈みってみんな好きですよね。本人にとってはたまったものではないだろうけど、まぁそれも自分でまいた種かもしれませんが。
  • 2014-05-21 00:38
  • golden blue
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[C2231]

Okadaさん、こんにちは。
若い女の子がファンですか。僕らからすれば時代のあだ花的一発屋の印象があるだけに、若い世代に再評価されているっていうのは不思議な感じがしますね。
チャラチャラしているだけのアイドルではなく、本当はちゃんとしたミュージシャンでありアーティストだったんだと知るのは、ずいぶん経ってからでした。

[C2230]

波野井さん、こんにちは。
カウボーイ・ジョージがボーイ・ジョージって、、、くだらねー(笑)。
僕は当時高校生だったので、カルチャークラブがかっこいいとはなかなか素直に言えない感じでしたが。今とは比べものにならないほど、女装やニューハーフに対する偏見ありましたからね。。。

[C2229]

名盤さん、こんにちは。
当時はなかなか好きと公言できない感がありましたが、確かに今聴いてもいい作品だと思います、「カラー・バイ・ナンバーズ」。ソウルフルですよね、曲も歌も演奏も。

この盤はぐっと渋い感じですが、18年ぶりだけあって意志の伝わってくる素晴らしい出来だと思いました。

[C2227]

中々、渋い喉を聴かせてくれますね〜。
ぼくはカルチャー・クラブ時代しか知らないですが、
丁度洋楽を聴き始めたころに人気だったので、よく聴いてました。
取引先の若い女の子が彼のファンだというのを最近知って
ちょっと驚いていたところでした。

[C2226]

カルチャークラブ大好きでした(^^;)

昔、特攻野郎Aチームかなんかで
カウボーイジョージを呼んだはずがボーイジョージが来ちゃった
みたいな設定でドラマに出てたの見ました(*・ω・)ノ

すっごく面白かったのを覚えています(^^)
  • 2014-05-11 21:22
  • 波野井露楠
  • URL
  • 編集

[C2224]

カルチャークラブとても好きでした。
今でも時々『カラー・バイ・ナンバーズ』聴きます。
このソロアルバム気になってるんですよね。

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Author:golden blue
“日々の糧と回心の契機”のタイトルは、好きな作家の一人である池澤夏樹氏が、自身と本との関わりを語った著書『海図と航海日誌』の一節より。
“日々の糧”とは、なければ飢えてしまう精神の食糧とでもいうべきもの。“回心”とは、善なる方向へ心を向ける、とでもいうような意味。
自分にとって“日々の糧”であり“回心の契機”となった音楽を中心に、日々の雑多な気持ちを綴っていきたいと思います。

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