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♪MY GENERATION -My Vintage(51)-

My Generation: Deluxe Edition
My Generation / The Who

Released:1965

バレンタイン・デーも近いというのにロマンティックな気分などほど遠く超多忙な状態に陥ってしまっている今日この頃。普段でも一般的な仕事の3割増しくらいなのに、ここ当面は8割増しくらいの感じ。
テンション維持のためには、ハイ・ボルテージなブツが必要、ってんでこのところお世話になっているのがザ・フー。
このアルバムは痛快だ。
1曲目、ロジャー・ダルトリーのシャウトから豪快に始まるOut In The Street
言わずもがなの名曲、My Generation
そして笑っちゃうくらいにものすごいのが、ラストのインスト・ナンバー、The Ox
何しろえげつないキース・ムーンのドラム。こんなに暴れまわるように叩きまくる人はちょっといない。
ジョン・エントウィッスルのブォーンブォーンと唸るベースも半端じゃない。
そしてピート・タウンゼントのザックザック斬り込むようなギター。
この人たちのぶっ飛びぶりにはどんなハードロックもパンクも到底適わない。(ちなみに、クレイジーにはじけたピアノはニッキー・ホプキンス。)
全員が見事に「俺様」なんですよね、そりゃ仲違いもするでしょう(笑)。
もちろんロジャー・ダルトリーのヴォーカルの俺様度もかなりのもの。こんな奴らを従えて歌うのは並みの神経ではできない。
最高に俺様度満点なのは、ボ・ディドリーの I'm A Man。ドスの効いた低音でハウリンウルフみたいに吠えまくる。
かと思えば、Please, Please, Pleaseではジェームズ・ブラウンになりきってシャウト。
The Good's Goneなんかではブルージーな声で歌うかと思えば、Much Too Muchではビートルズばりの青っぽい歌い方をしたり、かなり変幻自在なのも魅力。
ザ・フーというバンド自体もそう。
けっしてやかましいだけ、派手なだけではない。
The Kids Are Alrightみたいにポップな青春アンセムもあれば、もうひとつのJ.Bカバー、I Don't MindではR&Bテイストで、La-La-La LiesIt's Not True ではコーラスも決めてブリット・ポップ風に、A Legal Matterは性急なビートでたたみかけて、と変幻自在。というか、レンジが広い。
暴力的にワイルドであると同時にナイーヴでセンシティヴ、ポップでキャッチーだけど奥深く哲学的。ハチャメチャにぶっ飛ばしてやりたい放題かと思えばかっちりと小技を効かせている。
冬の海のように荒々しく、鋼鉄の塊みた いに重く、かみそりみたいにシャープ で、しかし頭はとてもクールで冴えてい る。
そんなミニマムとマックスのレンジの広さ、崇高さと最低さが矛盾なく同居している感じこそが、まさにロックンロールだと思うのです。

そもそもROCK AND ROLLという言葉自体が、岩のような確固たる動かないものと、どんどん転がっていくスピード感や流浪感という矛盾したふたつの言葉がひっついたもの。
世の中も矛盾だらけで、相反するもののせめぎあいだらけ。
でもその相反するものを、落としどころを見極めながら譲るべきは譲りこだわるべきはこだわり続けながらすすんでいくしかないわけで。
その余りにもの途方のなさには時々どうしようもない気分にもなるけれど、だからといって全部が流れるようにすすんでいくのも結局はつまらない話で、要は矛盾するいろんなものを抱え込みつつぶっ飛ばしていくことこそが即ち生きる意味であり生きる楽しさでもあるわけで。
そんなふうにでも考えなきゃなかなかやってらんないハード・デイズ。
だからこそやっぱり、ザ・フーのテンションとボルテージが必要なのです。






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コメント

[C2136]

GAOHEWGIIさん、はじめまして。
こちらこそご訪問いただきありがとうございます。
幅広く奥深い取り上げ方で丁寧で行き届いて素晴らしいなぁ、と感心しながらGAOHEWGⅡさんのブログを拝見しておりました。
今後ともよろしくお願いします。

WHOのファースト、権利関係で揉めてたんですよね。
ジャケットもアメリカ盤よりかっこいいですしね!
  • 2014-02-20 00:16
  • goldenblue
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  • 編集

[C2135] はじめまして。

golden blue様
はじめまして。
GAOHEWGIIと申します。
自分のブログを訪問していただきありがとうございます。

 ファーストは長い間、アメリカ仕様でしか(音質極悪)CD化されておらず、2000年頃に英国オリジナル仕様(デラックス)でリリースされた時は喜んだのを覚えています。(でもモノラルじゃなくて凹んだのですが)

ここでしか聴けない野蛮なフーは貴重ですよね。

[C2134]

波野井さん、毎度です。
関東方面の雪、たいへんなことになっているみたいですね。
関西も金曜日は大雪、急遽の現場応援が入って雪道をトラック運転することになり、、、ベリー・スリリング。。。
配送を終えて「まだまだ現役でいけるぜ」感と、今日の腰痛に「やっぱりさすがに若くないかも」感と両方を感じつつ。

若き日のWHO。まさに無敵です。

  • 2014-02-15 19:46
  • goldenblue
  • URL
  • 編集

[C2133]

初期のフーは最強ですね。
後期もかっこいいですけど
若さ全開のこのころの4人は
まさに無敵って感じです(^^)

ところで関東はまた雪!
なんかすごいことになってます(^^;)
  • 2014-02-14 23:17
  • 波野井露楠
  • URL
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[C2132]

yuccalinaさん、こんばんわ。
そう、攻めまくっていますよね、これ。
解説によると最初のレコーディングはカバーばっかりで、レコード会社からダメ出しされてもっと「キンクスのYou Really Got Meみたいなのを」と要求されてKids are AllrightやMyGenerationが出来たそうですが。
とにかくストレート。
いまだにパワーをもらえます、これは。

  • 2014-02-14 23:16
  • goldenblue
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[C2131]

ezeeさん、毎度です。
「Live at Leeds」も「四重人格」も好きですが、やっぱり一番はこれですわ。
ほんまえげつない演奏です。
おかげでなんとか今週も乗り切れましたです。

  • 2014-02-14 23:10
  • goldenblue
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[C2130]

守りに入らず、ひたすら攻めてた時代の輝きがありますね。ブルーズのカヴァーにしても、好きという直向きな気持ちがストレートに突進してくる感じ?

[C2129]

うん、コレは燃えます。猪木です❗️
out in the streetsで勝負ありですわ。間違いなくwhoの最高作ですね〜⚪︎
  • 2014-02-13 21:51
  • ezee
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golden blue

Author:golden blue
“日々の糧と回心の契機”のタイトルは、好きな作家の一人である池澤夏樹氏が、自身と本との関わりを語った著書『海図と航海日誌』の一節より。
“日々の糧”とは、なければ飢えてしまう精神の食糧とでもいうべきもの。“回心”とは、善なる方向へ心を向ける、とでもいうような意味。
自分にとって“日々の糧”であり“回心の契機”となった音楽を中心に、日々の雑多な気持ちを綴っていきたいと思います。

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