In Concert: Best of Live / Jimmy Cliff Released:1976
You Can Get It If You Really Want It Viet Nam Fountain Of Life Many Rivers To Cross Wonderful World, Beautiful People Under The Sun, Moon And Stars Wild World Sittin' in The Limbo Struggling Man The Harder They Come ジミー・クリフの1976年ニューヨークでのライヴを収めたライヴ盤。
これはもう、言うことなしの愛聴盤です。
軽やかで、しなやかで、ゆったりしつつバネのあるリズム、ピンと張りのあるみずみずしい声。
ノーテンキで朗らかでオープンなリズムと歌、ポジティブなヴァイブレーションとメッセージ。
本当に望むのならば、それは手に入れることができる
本当に望むのならば、それは手に入れることができる
けど、そのためには、トライしなくっちゃ
トライして、トライして、トライして
そうすればきっと成功する
(
You Can Get It If You Really Want It )
例え君がどんな人間だとしても
太陽の下、月の下、星の下では
誰もが楽しみを分かち合うことができる
幸福を探すんだ
太陽の下、月の下、星の下で
(
Under The Sun, Moon And Stars )
年明け早々のフレッシュな気持ちで聴くには実にゴキゲン。
体の底からエネルギーが湧いてくるような気持ちになる。
もちろんレゲエは、ただエネルギッシュでノーテンキな音楽ではなく、長い間抑圧され搾取され続けてきた民族であるが故の、自由と解放、闘いと連帯のメッセージが込められているのだけれど、例えばボブ・マーリーの重くうねるようなリズムに乗せて歌われるアジテーションに比べると、ジミーさんのそれはずいぶんと牧歌的で穏やかで、どこかすっとぼけているような感じさえしてしまう。そしてボブ・マーリーと違って、ポジティヴでアグレッシヴなばかりではない嘆き節もけっこう歌っている。
渡るべきか河がたくさんあるけれど
今、どれが自分が越えるべき河なのか見失ってしまった
行先を見失って今、
白いドーヴァーの崖の前にたたずんで
(
Many Rivers To Cross )
地獄と天国の間にしゃがみこんで
ただ時が過ぎるのを待っている
地獄と天国の間にしゃがみこんで
歌を失った鳥みたいに
彼らは抵抗を諦めてしまったけれど
僕はこの信念に従っていこう
(
Sittin' in The Limbo )
ブルースでもよく歌われるような嘆きの悲しみの歌なんだけど、ジミーさんが歌うと、どこかあっけらかんとしていて、なんだ、あんまりたいしたことでもないやん、というふうにも聞こえてしまう。
その飄々とすっとぼけた軽い感じがジミーさんの最大の持ち味なのだ。
そしていつの頃からか、このすっとぼけて飄々とした中にこそ、本当の強さがあるんじゃないかと思うようになった。
シリアスなメッセージをしかめっ面でシビアに歌うことよりも、軽やかに飄々と歌うことのほうが実はとてもタフでしたたかなことなんじゃないか、と。弱い部分は弱い部分として素直にさらけ出せる方が本当の強さなのではないか、と。
生きていりゃ生きているほど当たり前のようにいろんな問題が降って湧いてくる。
そーゆー諸々を大らかに全部受け止めて、タフに、したたかにやっていきたいものですね。
大きな理想はあきらめずに持ちつつも、ひとつひとつできることから着実にやっていく、そんな強さとしなやかさを手に入れたい、なんてジミーさんの歌を聴くとそう思うのです。
この世界を見渡してごらん
この国で今日、起きていることを
君ならわかってくれると思う
僕ら、もう少しましなやり方ができるはず
愛を心に持つことができれば
お互いに愛し合うことさえ学ぶことができたら
いらいらしたり、争いあったり、
ごまかしたり、かみついたり、
あげつらったり、嫌悪したりする代わりに
そうすればきっと
(
Wonderful World, Beautiful People )
日中にはお日様が、夜にはお月様が輝くように
何度失敗したとしても、高いところに手を伸ばすんだ
今日を生き抜くために明日の計画を練ろう
消えてゆくその前に、花のように僕らは咲き誇る
(
Struggling Man )
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ジャケットもかっこいいんですよね、これ。
黄色に黒の星のシャツとハンチング、このシャツどっかで売ってないかなー、と思ってます(笑)。
今年も屁理屈かましまくりでいきまっせー。
よろしくお願いしまーす。