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♪SOUL BOOK -My Vintage(42)-

Soulbook
Soulbook / Rod Stewart

Released:2009

It's The Same Old Song
My Cherie Amour
You Make Me Feel Brand New
(Your Love Keeps Lifting Me) Higher And Higher
Tracks Of My Tears
Let It Be Me
Rainy Night In Georgia
What Becomes Of The Broken Hearted
Love Train
You've Really Got A Hold On Me
Wonderful World
If You Don't Know Me By Now
Just My Imagination

ずらりと並んだソウル/R&Bの名曲たち。
クリスマス・イヴにはソウル・ミュージックを。
フォー・トップス、スティーヴィー・ワンダー、スタイリスティックス、ジャッキー・ウィルソン、スモーキー・ロビンソン&ミラクルズ、サム&デイヴ、ブルック・ベントン、ジミー・ラフィン、オージェイズ、サム・クック、ハロルド・メルヴィン&ブルーノーツ、テンプテーションズ・・・
アルバムのブックレットの冒頭には、ロッド自身の言葉としてこう記されている。
"This is the album I've waited my whole lifetime to record."
「これは、私の人生の中で、ずっと録音を待ち望んでいたアルバムです。」
ロッドの言葉はこう続く。
「ここに収められたのは、私が駆け出しのひよっ子のころから、踊ったり愛を交わしたり嘆いたりを共にしてきた歌たちだ。これらの曲や歌手たちは私が歌う情熱の源、酸素みたいなもの。貧しく、やせっぽちで生意気なかっこつけだった十代の頃、オーティス・レディングやサム・クック、ジャッキー・ウィルソンやジェイムズ・ブラウン、テンプテーションズにフォー・トップスやたくさんのアーティストに巡り合った。彼らは私の英雄であり神なのです。」
そんな言葉通りに、大好きなソウル/R&Bへの愛情があふれている一枚。

ロッド・スチュワートのキャリアの中でこのアルバムが一番の最高傑作かといえばそうではないと思う。
ロッドが一番かっこよかったのはやはりフェイセズと、それに並行して活動したソロの時期、「ガソリン・アレイ」や「エヴリー・ピクチャー・テルズ・ア・ストーリー」といった名作を連発した70年代前半が圧倒的。
その後フェイセズを脱退してきらびやかなサウンドで世界のセックス・シンボルになったロッドには軽薄でチャラチャラしたイメージがあって(それはそれで個人的には嫌いではないのだけれど)、ピークを過ぎたあとは、バラードのカバーを録音してはベスト盤を出すような商売っ気ばかりが目立って、柳の下のドジョウを狙ってばかりのみっともなさをさらけ出しているように思えた。正直僕も、とうに終わった人だと思っていた。だから、「グレイト・アメリカン・ソングブック」が出たときには「相変わらず軽薄だなぁ、ロックンローラーがなにフランク・シナトラ気取ってんだ。」と思っていた。
ところがふとしたきっかけでこのアルバムを聴く機会があって、これがもう渋くてかっこよくって、、、改めてロッド・スチュワートという人の凄さと、音楽への愛情をひしひしと感じたのでした。
2000年に甲状腺ガンを患い喉の手術をした影響はやはりあるのか、全盛期の張りのある声の艶やかっこいいシャウトは望むべくもない。
その代わりにロッドが手に入れたのは、とても奥行きのある包み込むような歌い方。
この「SOULBOOK」もその延長で、例えばもっと全盛期の頃にこんなアルバムを残していたらもっとイケイケのノリノリのレコードになったのだろうけど(それはそれで聴いてみたかったけれど)、そういうのとはまた違うゆったりとした落ち着きのある音がとても心地よい。余裕たっぷりの懐の深さ。若造にはとても太刀打ちできない、いろんなことを全部受け入れてきたからこそ出せるヴィンテージ感。
こういう深みを手に入れることができるのなら、年を重ねることも素敵なことだなぁ、と素直に思う。
こういう熟成された豊かさと深い味わいというのは自分の意志だけで手に入れることはできない。
むしろあちこち振り回され翻弄され続け浮いたり沈んだりを繰り返したからこそたどり着くことができる場所なのではないかと思う。
そういうものこそが、人生がくれる最高に素敵な贈り物なのかもしれませんね。








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コメント

[C2080]

Okadaさん、毎度です。
このアルバム、好き嫌いはあるかもしれませんが、僕は好きです。
大好きだからこそ中途半端には手を出せなくて、この歳になってやっと気負いなく歌えるようになったのかな、という感じがあります。

[C2079]

いつか聴こうと思いつつ、聴きそびれてたアルバムです。
なかなか良さそうですね。
ロッドは元々、人の曲をカバーするのが得意な人だから、こういう自分の好きなR&Bのカバーアルバムを出すのって、自然な成り行きだったんでしょうね。
来年買ってみようっと。
しかし、良い具合に枯れた素晴らしい歌声ですね。

[C2078]

波野井さん、こんにちは!
好みはあると思いますが、ゆったりしっとりとした聴きやすいアルバムです。
70過ぎでもバリバリのロックスターで居続けるすんごい人たちのスタンスもかっこいいんですが、年相応に枯れていくのもかっこいいな、と。
枯れるとはいえロッドですから、華はあります。

[C2077]

メリークリスマス!
最近のロッドには
goldenblueさんと同じ思いだったのですが、
この記事を読んで少し印象が変わりました。

確か、ブックオフに売っていたような…。
今度店の棚を見てみます(^^)。
  • 2013-12-26 00:19
  • 波野井露楠
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golden blue

Author:golden blue
“日々の糧と回心の契機”のタイトルは、好きな作家の一人である池澤夏樹氏が、自身と本との関わりを語った著書『海図と航海日誌』の一節より。
“日々の糧”とは、なければ飢えてしまう精神の食糧とでもいうべきもの。“回心”とは、善なる方向へ心を向ける、とでもいうような意味。
自分にとって“日々の糧”であり“回心の契機”となった音楽を中心に、日々の雑多な気持ちを綴っていきたいと思います。

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