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♪続・ローリングストーンズのおかげです。

引き続き花粉症がひどい。ティッシュとマスクはもちろん手放せないが、目薬、点鼻薬、抗アレルギー薬…とクスリへの依存度が日に日に高まってきてます(笑)。
クスリっていうのは困ったことに、効けば効くほど手放せなくなりますね。ロックやブルースにしても同じ、心のある部分に効果があるから、ついつい常用しているうちに手放せなくなって深みにはまってしまったというわけなのです。

さて、前回に引き続きストーンズ。
今回は、各メンバーのソロ・アルバムから5枚選んでみました。
      
Wandering Spirit    Mick Taylor    ナウ・ルック

Main Offender    Groovin'
   

Wandering Spirit/Mick Jagger
ミックのソロで一番カッコいいと思うのはこれ。近年のストーンズより好きかも。
ファルセットがファンクな“Sweet Thing”レニー・クラビッツとの“Use Me”、もろストーンズな“Push me in the Trush”から、アイリッシュ・トラッドにチャレンジした“Handsome Morry”…。ミックってのはほんとに間口が広くてエネルギッシュでポジティヴだ。そんなミックのプラスのオーラをビシバシと受け止めることができる。

Mick Taylor/Mick Taylor
ストーンズを脱退して5年目に発表されたミック・テイラーの初めてのソロ・アルバム。
まだまだひんやりする夜更けやしっとりと降る雨の日なんかにぼおっと聴いていたいような、クールで繊細で美しいミック・テイラーの世界。このアルバムの志向する世界を聴くと、ミックやキースとの方向性のズレが出たのもやむを得ないとは思うのだけれど、ストーンズが揺るぎない世界最高のロック・バンドに上り詰めることができたのは、ミック・テイラー時代の悪戦苦闘があってこそ、なのだ。

Now Look/Ron Wood
ロン・ウッドのソロアルバムはいずれも甲乙つけがたい。どのアルバムからも、ロニーらしい朗らかで透き通るような明るさ、陽気さが感じられるからだ。能天気とは少し違う、何があってもしっかり受け止めることのできる柔らかさ、それ故の明るさとでも言おうか。
ロン・ウッドが加入してストーンズの音楽に明るさが増した。彼が持ち込んだ明るさは、長い間地下室や真夜中や深い森や深い霧の中にいたストーンズ・ミュージックに太陽を木々の息吹をたくさん吸い込んだ風を吹き込んだのだ。

Main Offender/Keith Richards
このキースの2ndは、最初何となく違和感感じて馴染めずにあまり聴いていなかったのですが、改めて聴いてみてそのカッコよさにしびれる。キースのソロ、というよりもこれはXペンシヴ・ワイノーズというバンドのカッコよさが満載のアルバムなのだ。スティーヴ・ジョーダンのドラムにからむB&Gのリズムがめちゃくちゃかっこいい。
ただ…聴きこむうちにキースのヴォーカルが物足りなくなってしまう。ファンキーなキースも良いけどいつか、キースの渋いブルース&レゲエのアルバムを聴いてみたいな。

Groovin’/Bill Wyman’s Rhythm Kings
ビル・ワイマンはストーンズ在籍中もたくさんソロを出しているが実は未聴。で、ビルのソロ・プロジェクト、リズム・キングスを。シンプルでいなたいR&RとR&Bにブルースにジャズっぽさも含めて渋い大人の味わいの中に流れる和気藹々としたハッピーさ。ソロでビシッ、というよりもこんな感じで仲間内で騒いでいる中に紛れながら淡々と仕事をしている、というのがビルらしくていい。


こうやって聴いてみると、メンバーそれぞれの違いがくっきりと出て味わい深い。
ミックは実はストーンズが大好きで、いろんなスタイルの黒人音楽のバリエーションのカッコよさをスポークスマンのように世間に広めていくことを自らの役割としているような気がするし、キースはストーンズであれなんであれとにかく“バンドでプレイする”ことが大好きなんだな、ということがよくわかる。で、ロニーは自ら前へしゃしゃり出ていくよりも、気の合う仲間と楽しいことさえできればそれでOK、と。

ストーンズのカッコよさは、メンバーそれぞれが、時に喧嘩したりいがみ合ったりしながらも、お互いの個性をぶつけ合う中から生まれたマジックみたいなものだ、という気がする。
キースがいるからこそ成り立つミックの個性、ミックがいて初めて成り立つキースの個性、ともすれば好き勝手にスパークしがちなミックとキースを触媒のような役割で融合させるロニー。彼らが好き放題暴れまわるための土台をしっかりと黙々と支え続けるビルとチャーリー、故イアン・スチュワート。彼らが今のような個性を手に入れるために大きな影響を発揮したブライアン。異質な空気を送り込むことでストーンズの成長に大きな役割を果たしたミック・テイラー。
調合比率によって爆発力が幾分変化する火薬みたいに、メンバーそれぞれのそのときの気分や体調を含む気合の入り方や脂の乗り方、そして時代の空気や風向きによって微妙に調合比率を変えながら転がってきたストーンズの45年。

仮にストーンズがいなければ、ロックはもっと寿命の短い、ある特定の時期の若者にだけしかアピールしない音楽になっていただろう。ストーンズがあっちへこっちへ脱線しながらも今も現役でいる、懐メロとしての機能ではなく現代に通用する表現として今もプレイし続けていることの意義は大きいと思う。
ロックと呼ばれる音楽でしか表現できないものがある。そして、それは時代を追うごとに必要性が高まってきている気がするのだ。花粉症のように世界中に蔓延していく孤独や虚無にどう対処していくのか?
僕らにはまだまだ、もっと効くクスリが必要だ。


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Author:golden blue
“日々の糧と回心の契機”のタイトルは、好きな作家の一人である池澤夏樹氏が、自身と本との関わりを語った著書『海図と航海日誌』の一節より。
“日々の糧”とは、なければ飢えてしまう精神の食糧とでもいうべきもの。“回心”とは、善なる方向へ心を向ける、とでもいうような意味。
自分にとって“日々の糧”であり“回心の契機”となった音楽を中心に、日々の雑多な気持ちを綴っていきたいと思います。

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