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♪EQUAL RIGHTS -My Vintage(24)-

Equal Rights
Equal Rights / Peter Tosh

Released:1977

I'm not in this world To live up to your expectations
Neither are you here to live up to mine, yeah
I don't owe no one
No obligation
No I don't mean none
So everything is fine, fine
I am that I am
I am, I am, I am

 あんた方の期待に応えるために生きているわけじゃない
 もちろんあんた方も俺のためにここにいるわけじゃない
 何にも背負わないしその義務もない
 難しいことを言っているわけでもないよ
 この世にあるものはすべて善きことなんだから
 俺は俺、だって俺は俺
    (“I am That I am”)

俺は俺、だって俺だから。
ハハハ、なんてやんちゃで痛快な宣言なんだとこの歌のことを若い頃はそう解釈していた。そう、俺は俺、好きにやらせてもらいますぜ、そんなふうに自分の思いに従って生きていくんだ、と。
今になって思えば、そういうアティテュードに憧れたのは、そもそもそんなふうに我がまま放題に生きていくキャラじゃないことを自分でわかっていたから。自分にないからこそ憧れるんだよね。
この年にもなってくると、やっぱり協調したり譲り合ったり認め合ったりってことが大事だと思ってきたからもうこんなふうな生き方には憧れないよなー・・・。
なんてことを思いながらもう一度歌詞を読み返してみて、えっ!と思った。
単なる我の強いだけの我がまま賛歌ってわけじゃなかったんだな、と気付いたのです。
この歌に込められたメッセージは単に「我がまま放題やればいい」ってことではなくて、一人一人が尊重され存在を肯定されるべきだ、という主張だったのだ。
2行目や5行目のヴァースがそれ。あんた方の存在も肯定するし、そもそもeverythingはfineなんだ、と。
そして、そのことを胸を張って言える自我をそれぞれが持つべきなのだ、ということなのではなかっただろうか。

自由と平等を追い求める過激な人権主義者、それがピーター・トッシュ。
Equal Rights” ではこんなふうに歌っている。

I don't want no peace
I need equal rights and justice

 平穏無事ならいいとは思わない
 必要なのは権利の平等と公正明大なる考え方

力でねじ伏せられて抑圧されたり服従させられることに対しては頑として立ち向かう。
返す刀で、自らの意志を持たずに自分から奴隷に成り下がる奴らにも切りかかる。
俺は俺だ、みんながそうやって自分の意志をもって主張することこそが、権力を振りかざす奴らにいいように扱われない方法なんだぜ、と。


TPP、消費税、憲法、原発。
経済成長だのなんとかミクスだのという本当はどうなるかもわからないような絵に描いただけのエサに釣られて飛びついてみたら、本当はこんなはずじゃなかったのに、ってな場所に連れて行かれてしまうことにはならないのかな。
おいしい話には必ず裏がある。
何にも疑問を持たず、自分の考えを放棄して言いなりになることに慣れてしまってはいけない。
自分の心で感じて、自分の頭で考えて、自分の足で歩き、自分の金で飲む。
そのことを棄ててしまったら、自分が自分である価値などどこにもない。
あんたが歌っていたのはそういうことだったんじゃないのか、Mr.トッシュ?

それにしてもかっこいいな、ピーター・トッシュのぶっとい音。
良くも悪くも神様に祭り上げられてしまったボブ・マーリィーよりもずっと世の中の底辺に近い歯ぎしりやら呻き声が聞こえてくる場所から弓矢のように射られる、ずしっと重くて切れ味の鋭くアグレッシヴなサウンド&メッセージ。
重いうねりと、研ぎ澄まされた刃物のような鋭利さ、ドスの利いた迫力。
どよんと湿気のこもった蒸し暑い夏をタフに乗り切るにはピッタリだ。

Get Up,Stand Up
Downpressor Man”、
Stepping Razor
Jah Guide

Yeah、とりあえずはタフにやっていくぜ。
本当にハードになるのは、まだまだこれからなんだから。





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コメント

[C1937]

リュウさん、毎度です。
自分の頭や自分の金のくだり、TPPとか消費税とか大上段に構えて語ってしまいましたが、実はこの記事の自分的なポイントはここなのです。
自分の金で飲まないえらい人たちが嫌い。自分の頭で考えずにいいなりになってる奴らも嫌い。そーゆー奴らが多すぎるのですよ。。。
自分で感じたからこそ、そのことのために一生懸命頑張れるという人は大好き。
重い怒りにはピーター・トッシュがはまります。

[C1936]

久しぶりです♪
レゲエには、力強く、そしてメッセージがあります♪
抑えられてきた者達の思いがあのビートに乗るとたまらないのですよね!
そして、自分の足、自分の金のくだりは全く同感です。
考えない輩が多すぎる気がします…まじめコメ、すみません…
  • 2013-08-02 15:55
  • リュウ
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golden blue

Author:golden blue
“日々の糧と回心の契機”のタイトルは、好きな作家の一人である池澤夏樹氏が、自身と本との関わりを語った著書『海図と航海日誌』の一節より。
“日々の糧”とは、なければ飢えてしまう精神の食糧とでもいうべきもの。“回心”とは、善なる方向へ心を向ける、とでもいうような意味。
自分にとって“日々の糧”であり“回心の契機”となった音楽を中心に、日々の雑多な気持ちを綴っていきたいと思います。

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