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♪HEART BEAT -My Vintage(18)-

Heart Beat
Heart Beat / 佐野元春

Released:1981

久しぶりにgolden君とblue君の会話。
g:「最近どうよ?」
b:「どうもこうも、まぁまぁやけど。」
g:「なんかスッキリしないね?」
b:「まぁね。なんだかつまらない大人になってるんじゃないか、ってね。」
g:「つまらない大人?」

思春期の頃にずっと思っていたことは、「つまらない大人にはなりたくない」ということ。
佐野元春の“ガラスのジェネレーション”でこのフレーズに出会って以来、そのことは僕の大きなテーマだった。

g:「『つまらない大人』って何だ?」
b:「高校生の頃って、周りの大人がみんなつまらなく思えなかった?」
g:「自分のことは棚に上げて、人には文句ばっかり言っている人、そのくせ自分が文句言われたときは、弁解ばっかりしている人。そういう人たちに何かお説教を食らったりするのは嫌だったな。」
b:「えらい人にはペコペコして、弱い立場の人にはえらそうにふるまう人とかさ。」
g:「生活のためとか言いながらね、汲々とやりたくないことをやっている人もやだね。嫌ならやめればいい、やるならもっと楽しくやればいいのに(笑)。」
b:「「昔はよかった」「若い頃からやりなおしたい」なんてぼやいてばかりの人にも虫酸が走ったね。」
g:「本音と建て前を何の苦悩もなく上手に使い分けている人。」
b:「結果だけみて頭ごなしに否定する人。」
g:「できない理由や言い訳ばっかり並べて結局何もしない人。」

毎日自分に嘘をついて、ごまかして、自分で自分の人生を否定している。
大人ってつまらないんだな、そう思っていた。でも子供だってつまらなかった。子供のくせに、つまらない大人と同じように自分の人生を否定している奴らもたくさんいた。
あんなふうになりたくないな。
そんな気分の高校生に、佐野元春のシャウトはストンと心に落ちてきたのだった。

g:「で、そんななりたくないと思っていた大人になってしまっているかも?と思っているわけ?」
b:「うーん、自分ではそうは思わないけど、人から見たときにはどんなふうなのかな、なんて。くだらないことに汲々してぼやいてばっかりいるんじゃないか。強い人には何も言えなくて、弱い人に当たり散らしているんじゃないじゃないか?夢のある話にも「どうせできっこない」とできない理由ばっかり並べて否定ばっかりしているんじゃないじゃないか?なんてね、思う訳よ。」
g:「まぁね、勤め人なら、納得いかないこともいろいろあるよね。」
b:「うん、納得行かないことだらけやね。」
g:「でも、なんだかんだ言いながらも、楽しくやってるんでしょ。」
b:「まぁね、っていうか、楽しまないとやれないよね。」
g:「そう、楽しいかどうかなんて気持ちひとつだから。」
b:「楽することと楽しむことは違うからね。そういう意味では楽しいことだらけよ。」
g:「Be Positive!高校の卒業アルバムの寄せ書きに、そう書いてあったっけ。」
b:「そんなもん見たのかよっ(笑)!」
g:「まぁまぁ(笑)。『Heartbeat』でも聴こうぜ。」

ガラスのジェネレーション
g:「やっぱりいいね。」
b:「歌詞を読んでも実は意味不明なんだけど(笑)、意味不明ながらに聴き手をポンっとはじけさせてしまうような何かがあるんだよね。
g:「うん、ロックンロールの魔法がこの曲にはあるよね。」

Night Life
g:「これも粋でコンパクトなロックンロール。」
b:「さよならを忘れて愛を交わしあいたいねぇ(笑)。」

バルセロナの夜
g:「この曲は当時、ビリー・ジョエルのパクリだって言われてた。」
b:「まだまだニュー・ミュージック全盛の時代で、当時の洋楽ファンにどう訴えかけるか、ということがあったんだと思うけど。」

It's Alright
g:「ファンキー。」
b:「だけど、この意味不明のフレーズを機関銃のように並べたあと、ガツンと本質に迫るような一言を繰り出す手法って、実はボブ・ディランなのかもね。」

彼女
g:「いい曲だけど、これはなんだったんだろう。職業作家的にこういう曲を書くこともできますよ、というアピールだったんだろうか。その後こういうタイプのとるに足らないバラードは一切演らないもんね。」
b:「うん、でもいい曲だよ。じんわり泣けてきたわ。」

悲しきRadio
g:「きたきた!これはもうイントロからワクワクするっ!」
b:「スプリングスティーン的な疾走系。」
g:「ジーン・ヴィンセント、チャック・ベリー、リトル・リチャード、バディ・ホリー~の固有名詞羅列のシャウトがカッコよくって!そうか!なんて単純に影響受けてこの4人のレコード探しに行ったもん。」

Good Vibrartion
g:「これも当時のAOR的なものを意識した感じ?」
b:「ソウルっぽいよね、この時期には珍しく。」

君を探している(朝が来るまで)
g:「元春流フォーク・ロック。」
b:「この曲もブリッジのところがめっちゃかっこいいんよねー。この言葉の詰め込み方、初めて聴いたときはゾクッとしたもん。」
g:「その後のダディ柴田のサックスもね。今では古くさい感じもあうるけど、日本にこういう感じのロックンローラーは佐野さんより前にはいなかったもん。」

Heart Baet
g:「そして、ドラマチックでスプリングスティーンのストーリー・テリングみたいな。」
b:「物語の映像が浮かんでくるようなね。こういう青春を経験したわけでもないのに、ぐっと感情移入させられてしまうんだよね。」

久しぶりに聴いたな。
正直、とても懐かしい感じ。
ただ、その懐かしさの質は、大嫌いだった大人たちが言っていた「若かった頃に戻ってやり直したい」的な懐かしさとはまったく違う。
若くまだまだ何にも知らなかった頃に憧れも含めて共感した、あのリアルな気分をそっくりそのまま思い出す感じ。このアルバムを聴くとき、僕はそっくりそのまま17歳に戻ってしまうのだ。
学校であった嫌なことや、家族や友達とのすれ違い、まるで叶う可能性などないのにただ好きな女の子のことを思っていたチクチクした痛み、そんななんやかんやの気分を、全部そっくりそのまま思い出す。
そして、あの時の自分が確かに今の自分につながっているのだということをありありと思い出すのだ。
後ろ向きの懐かしさではなく、自分のベースがどこにあってどこから来たのかを再確認するような、そんな懐かしさ。
理想の姿ではなかったかも知れないけれど、少なくともあの頃悲観的に思ったような大人にはならなかった。


b:「もうすっかりいい大人なのに、“つまらない大人にはなりたーくなぁーい!”ってのは変かな(笑)。」
g:「いいんじゃない?これからも、このアルバム聴いて素直に16歳に戻れる感じでいたいよな。」
b:「Yeah!これからもBe Positiveで行こうぜ(笑)。」




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コメント

[C1869]

非双子さん、毎度です。
「つまらない大人」をどう定義するのか、大人になってしまった今考えるのはけっこう難しいのですが、やっぱり「楽しんでいない」というのは大きいでしょうね。
好き勝手くらいがちょうどいいと思います!
  • 2013-06-09 14:46
  • goldenblue
  • URL
  • 編集

[C1868]

リュウさん、毎度です。
高校生の頃に聴いていたものはやっぱり体の中にどっぷりと吸収されている感じがあります。今新しいものを聴いても、歌詞のひとつひとつ、フレーズのひとつひとつが全部頭に入るということはまずないですからね。
思い出すとか懐かしいとかではなく、自分を構成する要素のひとつになっている、という感じですね。

  • 2013-06-09 14:41
  • goldenblue
  • URL
  • 編集

[C1867]

「つまらない大人」って笑いを忘れた人かも・・・

趣味の集団やスポーツや酒場でもいいけど
仕事関係以外の人と付き合ってるとメッチャ面白いことがあるのにね~

音楽面では最近、スマホのアプリ”RockRadio”ばっかり聞いてます。
無料で40近いジャンルのロック番組。
ジャンル分け見るだけでも楽しいですよ。
しゃべりが無く、数曲前までの曲名が表示されるんで若かりし頃聞いてた音楽の再発見ができます。

歳相応ではなく結構好き勝手に過ごしてるんで、
勤務先で〇〇ちゃんと(苗字ではなく名前のほう)呼ばれてるのは私くらい(笑







  • 2013-06-08 11:09
  • 非双子
  • URL
  • 編集

[C1866]

ご無沙汰です!退屈な大人にはなりたくない→居至極同感です!

何かを求めてたいし
何処かへ向かいたいし
そして、酒場でクダまいてたいし(笑)

元春さんは・・・・あれですが・・高校の頃音聴くと、当時の気持ち、蘇ります!

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golden blue

Author:golden blue
“日々の糧と回心の契機”のタイトルは、好きな作家の一人である池澤夏樹氏が、自身と本との関わりを語った著書『海図と航海日誌』の一節より。
“日々の糧”とは、なければ飢えてしまう精神の食糧とでもいうべきもの。“回心”とは、善なる方向へ心を向ける、とでもいうような意味。
自分にとって“日々の糧”であり“回心の契機”となった音楽を中心に、日々の雑多な気持ちを綴っていきたいと思います。

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