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♪冬の公園

winter park 2

先日実家に帰ったとき、近所をうろうろと散歩してみた。
3歳くらいの時に越してきて高校を出るまで過ごした、大阪のはずれの小さな田舎町。
僕はここで育ったのだ。
あんまりいい思い出のある町ではない。
帰って来ても会いたいと思う友達の一人もいない。
昭和40年代にできた町で毎日の買い物にも不便するようなところだから、あまり若い人は住みたがらないのだろう、見かけるのは高齢者ばかり。住宅は古び、ところどころに空き家の看板。建て替えた新しい住宅に混ざって、ぽかっと開いた空き地がぽつりぽつり。かつてはこの場所で誰かが暮らしていたのだろうけど、その痕跡は跡形もない。
小さい頃によく遊びに行った幼なじみの住んでいた青色瓦屋根の平屋の家も今は取り壊され、新しい建て売り住宅が周りの景色からとてもアンマッチな感じで並んでいた。お母さんが亡くなったときいたのはもう三年近く前だったかな。

コンビニのひとつさえない町の中に大きな公園があるのは、昔この町にたくさんの子供たちが住んでいたことの名残り。
ここにもあまりいい思い出はあまりないな。
「子供会」のソフトボールチームの練習に行かされるのがものすごく嫌で、よく駄々をこねて両親を困らせた覚えがある。集団生活みたいなのが昔からあまり好きじゃなかったんだな(笑)。
人気のない日曜日の朝の公園では、遊具がぽつんと佇んでいた。
子供たちと遊んだ記憶だけを生きるよすがにしている老婆のように。
そして、懐かしい鉄棒はそのままそこに残されていた。
逆上がりができなかった僕に、母がつきっきりで練習につきあってくれたのは、僕が小学校3年生の頃のこと。
泣きべそをかきながら、たくさんてのひらに豆を作りながら、何十回も練習して、やっと跳べるようになったとき、あたりはもう真っ暗だった。冬の星座がきれいだったな。
母はそのことを覚えているだろうか、また聞きそびれてしまったな。


ちょっと感傷的になってしまった僕の頭の中で流れていたのは、例えばこんなメロディー。
ほろ苦くて少し甘い。

Country Comfort / Rod Stewart

Gasoline Alley
Gasoline Alley / Rod Stewart





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コメント

[C1748]

megumickさん、こんばんは。
母親にとって息子ってそういうものなんでしょうね。
最近、同世代の子育て中のお母さんたちに、母親の若い頃の姿をふと重ねて想像してしまうことがあります(笑)。
母も若い頃、こんなふうに仕事にも子育てにも奮闘しながら、同時にひとりの女性としておしゃれもしただろうし、おいしいものを食べたりお酒を飲んだりもしていたのかな、とか、誰かに恋することもあったのかもなぁ、とか。

息子さんのことは心配でしょうが、男の子は構い過ぎないくらいがちょうどいいはずですよ。
集団生活が苦手な人に悪い奴はいない!
僕やOkada氏のように素敵な男性になるはずです(笑)。








  • 2013-02-13 23:46
  • goldenblue
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[C1747]

こんばんは!
え~?
って事はgoldenblueさんとOkadaさんみたいな大人になるのかな・・・うちの息子・・・?(笑)
彼の少年時代もそうだったから。
集団生活させたくて少年サッカーのチームに入れたけど、練習に行くのがいやでないいてる
のに行かせるのが大変でした。
鉄棒の練習に付き合って、公園の鉄棒で何十年かぶりに逆上がりのお手本を見せるつもりが
背中の筋肉を違えて1週間寝たきりになった私(笑)
未だに集団で行動するのが苦手で心配なの・・・
息子って母親にとってはいくつになっても可愛いいし心配です。

goldenblueさんとお母様の思い出のシーンが目に浮かぶようです。

ロッドの声はじ~んってきます。
エルトンジョンも好きだし。
この曲は冬の公園のイメージにぴったりはまるね。

私はストーンズの「バックストリートガール」の曲調が何故か冬の公園のイメージなんだ。

  • 2013-02-13 21:43
  • megumick
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[C1746]

Okadaさん、こんにちは。
いやぁ、共感していただけて嬉しいです。
子供の頃、野球チームに参加しないというのはかなりマイノリティでしたから。ここにもブルース心が培養された一因があるように思います(笑)。

冬の公園は確かに淋しかったですが、何となく役割を終えた清々しさもあるように思ったんですよね。

  • 2013-02-12 07:16
  • goldenblue
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[C1745]

こんなことを言うと、「一緒にすな!」
と怒られるかもしれませんが、
ぼくが小さい頃もgoldenblue少年と似ていたかもしれません。
集団行動は嫌いだったし、野球のチームもすぐに辞めました。

冬の公園。公園の冬と言った方がしっくりくるのかな。
ちょっと寂しいですね。
今日は子供と公園で遊んで来ました。

[C1742]

花マロリンさん、こんばんは。
うーん、男の子にはきっと、母親を鬱陶しく思う時が来るのでしょうね。寂しいでしょうけど、男の子にとって通るべきところなのだと思います。いつまでもママべったりの方が将来ヤバいですからね。
甘えてくれる時期を大切にしてください。

逆上がりのこと、母もきっと覚えているとは思うのですが、息子3人分のエピソードがごっちゃになっている感じがあるのでちょっと怪しいです。
多分、次にあったときもやっぱり聞かないと思います。




  • 2013-02-10 01:05
  • goldenblue
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[C1741]

まりさん、こんばんは。
町の老化、感じました。町にはそれぞれ世代がありますよね。僕の育った町はいわゆる郊外のベッドタウン、今は都心部のほうが再開発されて安くて便利ですからね。

うちも今週末が四十九日です。
そういう儀式のことはあまりよくわからないけど、故人を思う上では大切なことなんでしょうね。


  • 2013-02-10 00:46
  • goldenblue
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[C1740]

LA MOSCAさん、こんばんは。
そんなに落ち込んだり悲しんだりしているわけでもないんですよ。ただ、ふと感傷的になってしまう感じがちょっと増えました。

"Country Comfort"はもともとエルトン・ジョンの曲で サビをハモっているのはエルトン・ジョン本人です。
エルトンのは「Tumleweed Connection」というアルバムに入っていてこれも結構いいんですが、やっぱり郷愁感あふれるロッドのバージョンの方が断然好きです。

  • 2013-02-10 00:40
  • goldenblue
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[C1739]

お疲れ様です。

お母様、きっと覚えてるはずです。
goldenblueさんが
逆上がりできた時、自分のことのように
ものすごくうれしかったと思います。

最近、息子との時間がものすごく愛しく感じるんです。
あと数年したら私のことをうざったく感じて
そしていつか嫁にとられるわけですから(笑)

ママママって甘えてくれる時間を
大切にしようと思います。


  • 2013-02-09 22:49
  • 花マロリン
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[C1738]

ウチも今月の17日が母の49日をします。
goldenblueさんも お父さんへのいろんな思いが
交差しているのがわかります。
冬の公園 凍てつく寒さと 街の老化のような
ものを感じさせます。

ウチの母は 死ぬ前は 自分の親を呼んでました。
「お父さん、お母さん」って あんなに現実派な母も
最後はそうなんだなって …
「ガソリン・アレイ」が物悲しさに合いますねえ。
  • 2013-02-09 20:11
  • まり
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[C1737]

こういうことにとても敏感です、ここ数年、特に。
歳の所為か環境の所為か・・・。
ロッドの曲は『ガソリン・アレイ』に収録されてるのかな?
いい曲ですね。
俺はシオンの「クロージングタイム」が浮かびました。


goldenblueさん、時間が気持ちを楽にさせてくれる日が来ますよ、きっと。
全部引きずっても必ず。
だから、忘れろとか元気出せとかは言いません。
いくらでも思い出してあげてくださいね。

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golden blue

Author:golden blue
“日々の糧と回心の契機”のタイトルは、好きな作家の一人である池澤夏樹氏が、自身と本との関わりを語った著書『海図と航海日誌』の一節より。
“日々の糧”とは、なければ飢えてしまう精神の食糧とでもいうべきもの。“回心”とは、善なる方向へ心を向ける、とでもいうような意味。
自分にとって“日々の糧”であり“回心の契機”となった音楽を中心に、日々の雑多な気持ちを綴っていきたいと思います。

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