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♪風邪をひいた日のメロウ・カーティス / Curtis Mayfield

サムシング・トゥ・ビリーヴ・イン+1(紙ジャケット仕様) 

Somethig to Believe In / Curtis Mayfield

不覚にも風邪をひいてしまった。
この3日ほどぐずぐずを繰り返して、やっとましになってきた。
いつもは風邪の引き始めにすぐ養生してひどくならないようにセーブするのだが、最初、今年も花粉症が始まったと思いこんでしまったせいで対処が遅れ、悪化させてしまったのだ。そもそも少し気持ちも緩んでいたかもしれない。

風邪ひきの時に聴きたい音楽なんてそんなにたくさんはない。体調がひどいとき、たいていの音楽はうるさいばかりだ。けど、このカーティス・メイフィールドの『Something to Believe in 』は、まるで優しいミルク・ティーみたいに、ココロの内側からあたためてくれる。先日、リュウさんのblogのカーティスの記事 に触発されて借りてきたばっかりなのだけれど、これは本当に素敵な音楽だった。

のっけからパーカッションが効果的な“Love me,Love me”。
ドゥ・ワップやコーラスグループからの伝統も伺えるスロウな“Never Let Me Go”。
3曲目の“Tripping Out”は山下達郎がリズム・パターンを“甘く危険な香り”で拝借したとそのスジでは有名な曲らしい(一時期の達郎がこの時期のカーティス・メイフィールドに思いっきり影響を受けていたのだなぁ、ということがこのアルバムを聴けばよくわかります。)
下の方からムズムズしてくるようにセクシーなグルーヴを響かせるベース、それにのっかるキレのいいギターのカッティングと、カーティスお得意のストリングス&ホーン・セクション、そして穏やかで慈愛に満ちたカーティスのファルセット。メロメロになってしまいそうだ。
甘く切なくセクシーで、けど甘いだけじゃない。芯の部分でとても強い何かをもった音楽。
弱ってしまったカラダとココロに浸みこみながらすこしずつ滋養を与えてくれる。

タイトル曲“Something to Believe in ”では“Something to believe in,Someone to believe in”というフレーズが繰り返し歌われる。何か信じきれるものさえあれば、誰か信じてくれる人さえいれば…。
嫌なこと、面白くないこと、めんどくさいこと、意にそぐわないこと、何でやねんと思うこと、生活していく上ではUNHAPPYなことはたくさんある。そんなとき、何か信じきれることがあれば、無条件に肯定してくれる誰かがいてくれれば、それはとても大きな力になるはずだ。ほんの小さなHAPPYだったとしても、そのことの意味を信じて大切に抱えていくこと、そんなものを持っているかどうかは、人生へのスタンスを大きく左右していくような気がする。
熱が引いたばかりの少し朦朧とした頭でそんなことを思いながら、このアルバムを繰り返し聞いていた週末。冷たい雨がしょぼしょぼ降る中、散り散りに吹くビル風に傘を揺さぶられながら、柔らかくて暖かいベッドやさらさらのシーツの肌触りを思い浮かべていた。


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golden blue

Author:golden blue
“日々の糧と回心の契機”のタイトルは、好きな作家の一人である池澤夏樹氏が、自身と本との関わりを語った著書『海図と航海日誌』の一節より。
“日々の糧”とは、なければ飢えてしまう精神の食糧とでもいうべきもの。“回心”とは、善なる方向へ心を向ける、とでもいうような意味。
自分にとって“日々の糧”であり“回心の契機”となった音楽を中心に、日々の雑多な気持ちを綴っていきたいと思います。

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