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♪NILS LOFGREN -My Vintage(7)ー

Nils Lofgren
Nils Lofgren / Nils Lofgren

Released:1975

 高校なんて飛び出してきたよ
 死にそうに退屈だったから
 あいつらが教えてくれるのはどうでもいいことだらけ
 そして俺の大事なものを閉じ込める

 で、ニューヨークへ行ってね
 葉っぱからいろいろ学んだんだ
 まだ日は沈んではいない
 まだまだね 

ニルス・ロフグレンの“The Sun Hasn't Set On This Boy Yet” 。
この曲が入っているニルス・ロフグレンのファースト・ソロアルバムは現在は入手困難なようです。
貸しレコード屋で借りたLPからダビングしたテープしか手元にないので新宿の中古屋で探してみたけど、やっぱり見つからなかったな。

ニルス・ロフグレンと言えば、今はスプリングスティーンのEストリート・バンドで渋いギターをにこやかに弾いていたり、わりと最近出していたニール・ヤングのカバー集もアコギで落ち着いた感じで演っていたけれど、ソロ・デビューの頃はかなりやんちゃにロックしていたんですよね。それも小さなハコが似合いそうなチープでB級でエネルギーと楽しさにあふれたような奴を、売れる売れないに関らず自分自身が楽しめるようなスタイルで。

いかにもやんちゃなロック・ナンバー、“Back It Up”。
いい感じにリラックスした“Goin' Back”では、ピアノを弾いている。そういえば最初にニルスが有名になったニール・ヤングの「After the Goldrush」にはピアノで参加していたんですよね。
伸び伸びとギターを弾きまくる感じがいかにもギター小僧っぽい“Rock And Roll Crook”。
それからなんといっても、当時ドラッグでやばいと噂されていたキース・リチャードに捧げた曲、“Keith Don't Go”。
地味だけど、じわじわと効いてくる粒ぞろいの楽曲たち。
すげー、かっこいいー、最高っ!っていうふうじゃないところがいいのです。

やんちゃで鼻っ柱が強そうで、でもシャイで憎めない感じ。
守備範囲が広くてある程度のことは何でもこなせて、でもスーパースターじゃないからこそ、自分の立ち位置をちゃんと知っていて、自分のやることをちゃんと全うすることに自分の存在の価値を見出している。
シリアスだったりセンチメンタルだったりの一面も、こだわりも自分なりの哲学もあるけど、最後は情に任せちゃうようなところもあって、たくさんの仲間から密かに信頼されている。
そういう人に僕はとても好感を持つ傾向があって、ニルス・ロフグレンはまさにそういう感じのひとり。
そんな立ち位置に憧れる。

 西へも行ったよ
 希望はそこら中にあった
 そこには生きる意味の全てがあった
 
 自分の足で行くんだ
 後悔なんてしない
 なぜって、まだ日は沈んではいないんだから
 まだまだね 


どうも納得のいかないことが毎日のようにいろいろある。ちょっとカリカリきてる。
そんなときは、ニルスみたいに、飄々と我が道の楽しさを追求しておくべきなのだろうな。



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コメント

[C1645]

megumickさん、こんにちは。
この人、本業はギタリストなんですがピアノも上手いんです。歌は、上手くはないけど味があります。
ベスト盤は出てると思いますが、探すなら70年代のものをおすすめします。

そうですね、納得いかないことはとりあえず置いといて、自分なりに楽しめることを楽しみたいと思います。ありがとう。

  • 2012-12-09 14:38
  • goldenblue
  • URL
  • 編集

[C1644]

golden blueさん、こんばんは!
そうそう、人生を楽しく生きる事が大切です。
ってオードリーへプバーンも言ってます(笑)

え~っとこの人知らなかったけど
ノリのいいピアノ弾いてて気に入ってしまいました!
教えてくれてありがとうです。
探して聴いてみようと思います!
  • 2012-12-07 22:37
  • megumick
  • URL
  • 編集

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golden blue

Author:golden blue
“日々の糧と回心の契機”のタイトルは、好きな作家の一人である池澤夏樹氏が、自身と本との関わりを語った著書『海図と航海日誌』の一節より。
“日々の糧”とは、なければ飢えてしまう精神の食糧とでもいうべきもの。“回心”とは、善なる方向へ心を向ける、とでもいうような意味。
自分にとって“日々の糧”であり“回心の契機”となった音楽を中心に、日々の雑多な気持ちを綴っていきたいと思います。

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