引き続き仕事はとても忙しい。 量の方もほどほどにある、それ以上に質の方もなかなかに高いレベルが求められる。 いくら忙しくても「量」だけならば体力勝負でなんとでもなるものだけど、「質」を落とさずにとなると、「集中力」のコントロールがとても重要になる。つまりは自分自身の感情のもって行き方のコントロール。 実はこれがなかなか苦手なんだな。 「質」を求められる仕事をするときには、「集中力」がとても大事。 ある一つの事柄についてイマジネーションを広げてひとつの形にする過程では、例えれば深いプールの底を息を殺してぐぅぅぅぅーっと潜っていって、そのプールの底にキラリーンと光っている宝物を拾ってくるような感じの集中力が必要なのですが、僕はまずこの深いプールに入るに当たって準備運動がけっこう必要なタイプなのです。タバコ吸ったり肩をほぐしたり、関係のない片付けごとを2、3したり、あまり急ぎではない軽い案件を先にやっつけたり、といったある程度のウォーミング・アップをこなしてから「さぁ、やるぞーっ!」ってぐっと息を吸い込んでどぼんとプールに飛び込むわけです。 運よく集中力を手にしたときには、他の人から「そこまでするー?」と言われるくらいとことんやれるし、自分で言うのもなんだけどけっこういい仕事をする。 また得てしてそういうときはいくら働いても疲れも残らなかったりするものなのだ。 大変なのはそういかない時。。。 ウォーミングアップ中に全然関係のないことを聞かれたり頼まれたり、或いは「さぁー!」という瞬間に電話がかかってきたりするともう、できあがりかかってきたイマジネーションはあっという間にリセットされて、またいちからウォーミングアップが必要になったりするわけで、なかなか集中力のプールに飛び込めない。 そんなこんなでイライラし始めたころにかかってきた電話の内容や問いかけられた質問の内容があまりにつまらない内容(あくまでも自分自身にとって。相手にとってはそれなりに切実な用件なのだろうけれど)だったりするともう途端に不機嫌になってしまい、それは当然態度に出たりするわけで、そういうときは十中八九相手を嫌な気分にさせている、ということになる。時にはとんでもない暴言を吐いたりする(笑)。 こういうときはもう、最悪の嫌な奴になります。 まぁ、要はわがままで気分屋なのです。「自分が楽しいと思うことだけをやりたがる」子ども。 でも、「自分が楽しくないと思うことを我慢してやることが大人だとは思っていない」から、もうひとつやっかいなのです。 それでも近頃はずいぶんとコントロールが上手になってきたと思ってはいたのだけれど、やっぱり「質」も「量」もこなさないといけないとなるとちょっとキャパオーバー。。。 あーあ。 そんなことを思いながら、図書館で借りてきた村上春樹のエッセイを読んでいたら、“パーティーが苦手”ということからの流れで、こんな言葉があった。 静かな場所で静かに作品を書くのが小説家のそもそもの仕事で、それ以外の機能や行為はあくまでもおまけに過ぎない。 みんなにいい顔は出来ない、というのが僕の人生の大原則だ。 作家にとっていちばん大事なのは読者であって、読者にベストな顔を向けようと心に決めたら、それ以外のところは「すみません」と切り捨てていくしかない。 おおきなかぶ、むずかしいアボカド 村上ラヂオ2 / 村上 春樹 いいこというなぁ、村上さん。
僕は小説家ではないけれど(笑)、ばらばらに存在する素材を取捨選択しながらイマジネーションを紡ぎあげて見る人に向けてメッセージを発信していく、という意味では類似する仕事なので、我田引水と知りつつも今はこの言葉に逃げ込んでおくことにしよう。
みんなにいい顔は出来ない。
いや、わかってますって、みんなにいい顔ができなくとも少なくとも不快にさせない程度の大人にならなくっちゃいけないことくらいは。
もうちょっと「量」が減れば、もう少しはできると思うけど、今はご勘弁をっ!!
スポンサーサイト
http://goldenblue67.blog106.fc2.com/tb.php/748-2ed4f14e
トラックバック
>会社では・・・何故か強面で通ってます
そうなんですか!ちょっと意外(笑)。
でも僕もそうかも。あまり知らない人からは妙にびびられているような感じがします。
相手が誰でもわけのわからん対応をされたときにはかみついたりしてしまうことがあるのでそうなってしまったのかも。自重しているのですがなかなか一度染み付いたイメージは拭いにくいものです(笑)、まぁ、気にしても仕方がない、わかる人にわかってもらえればいいかと。