9月ももう半ば過ぎ。 台風のせいだろうか、この数日はかなり蒸し暑い。 気温はそれほど高くもないのだけれど、この湿気の高さは真夏の暑さとはまた違った感じでじわじわと堪える。 今日は雨で少し気温は下がったとはいえ、梅雨の頃のような不快な湿気がまとわりついています。 なんか、こう、スカッとしないなぁー。 ただでさえ9月は、一年の中でも暴力的なまでに忙しい月、それもただ作業が多いというのではなく、一試合も落とせない過酷な優勝争いの時期にダブルヘッダーを含む9連戦に挑んでいるみたいな気の抜けない毎日が続くのがこの月なのだ。 あー、もうすでにバテバテです。。。 早くひんやりとさわやかな空気を胸一杯吸い込める日々がきて欲しいっす。。。 さて、そんな9月。 アスファルトはまだ熱気をはらみつつ、夜になるとすーっと吹いてくる心地よい風のようにクールなマイルスのトランペットがたまらないのがこのアルバム。 ムンムンする熱気の中をマイルスがクールに切り裂いていく。 You're Under Arrest / Miles Davis 録音は1985年。
モダン・ジャズの一時代を築き上げ、70年代には超ド級のレベルでファンクとロックをミックスさせた音楽を作り上げたマイルスが、休養からあけてポップになっていった時期の作品で、マイケル・ジャクソンの"Human Nature"やシンディ・ローパーの"Time After Time"を、かなり原曲のムードそのままに演っていることでも有名。
当時批評家からは、売れ先に走った、ひよった、プライドを捨てた、老いぼれだ、ボケた、と散々叩かれたらしいけれど、ロック好きの僕としてはとてとっつきやすくてマイルスのアルバムの中でも(といってもそのキャリアのごく一部をつまみ食いしただけだけど)かなり好きな一枚。
ヒップなリズムに金属質なギターがうねり、それにからみつくようにマイルスが短いフレーズで応酬する、ファンキーなリズムの上で自由自在にはねる、かと思えば硬質なのに潤いのある音色でせつせつとバラードを歌い上げる。
ヒップホップやポップスを演ったからといって借り物の音にならないことがマイルスの凄いところ。
つまり、自分の中で完全に消化されたのちに自身の魂の一部として発せられる音になっているということ。
抑制の利いたエモーション、でもそれでいてエモーショナル。
そしてそれでいてポップ。
すごい。
Human Nature-Miles Davis Time After Time-Miles Davis あぁ、とりあえずは乗り切らなきゃ、9月。
付け焼き刃のやっつけ仕事ではなく、少しでも自分の心で消化したなりの自分の仕事がしたいもの。
心がへばってしまうよりも早く、より高い場所へ、気持ちをひっぱりあげていきたいのですが、現実的にはテンションさがったり、へばったり、イライラしたり、の繰り返し。
いつもポップであるためにはどうしたらいいんかなぁ。。。などとぼやきつつ、マイルスをワン・モア・リピート。
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一家団欒にマイルス、それはかなり大胆・・・。
マイルスの音はそういわれると、とても「孤」あるいは「個」を感じさせますよね。バックでどんな音が鳴っていようと、マイルスが吹けばあっという間にマイルスの音になってしまう圧倒的な個性、それを裏付ける「個」の強さとはすなわち「孤」への強さではないかと。
ちなみに9月が忙しいのは、年末迎春商戦の山場を迎えるからです。世間で年末迎春商戦が始まるまでが一番の山場なのですよ。。。