Oh but everything is comin' up roses And when I'm pushin' up daisies... They'll want roses anyway Oh and everything is comin' up roses Its comin' up roses every day
ナンシー・グリフィスさんの1997年のアルバム、『Blue Roses From the Moon』のオープニング曲、"Everything's Comin' Up Roses"。軽やかで弾むようなアコースティック・ギターと、やわらかな歌唱が心地よい。 Everything is coming up rosesとは、「途中には失敗や辛いこともあったが、最後はバラ色に満ちた状態になる」というような意味の慣用句だそうで、なるほど、単なるハッピーではなく、いろんなことがあったけど結局はそれでよかったのよね、みたいなニュアンスが感じられる。 このアルバムは従来のフォーク/カントリー路線からポップ/ロックへ一歩踏み出した作品で、正直アルバムとしてはややとっちらかっていて、MCA時代やフォークソングのカバー集である『Other Voices,Other Rooms』の方が作品としての完成度はいいけれど、フーティー・アンド・ザ・ブロウフィッシュのダリアス・ラッカーとのデュエット"Gulf Coast Highway"やソニー・カーティスをはじめとするクリケッツのメンバーたちと共演した"I Fought the Law"や"Well,All Right"など、耳に残るいい曲が目白押しです。 サウンドも歌声もとても清潔でナイーヴ、ある意味とても地味で生真面目で優等生チックではあるのだけれど、そんな生真面目さの中に時折、凛とした強い意志や芯の強さ、意外とやんちゃなテキサス娘っぽい元気さも感じさせてくれるところが好きだなぁ。
Author:golden blue
“日々の糧と回心の契機”のタイトルは、好きな作家の一人である池澤夏樹氏が、自身と本との関わりを語った著書『海図と航海日誌』の一節より。 “日々の糧”とは、なければ飢えてしまう精神の食糧とでもいうべきもの。“回心”とは、善なる方向へ心を向ける、とでもいうような意味。 自分にとって“日々の糧”であり“回心の契機”となった音楽を中心に、日々の雑多な気持ちを綴っていきたいと思います。
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