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♪ロバート・ナイトホーク

5月はとても好きな季節。
暑くもなく寒くもなく、緑は鮮やか、そしてさわやかな空気がなんとも心地よい。
なのに、あろうことか。
ぽっかりと穴が開いてしまったみたいに、ブルースの気分。
僕の言い分はきっと間違ってはいない。
そして、あなたの思うこともきっと正しい。
何が悪かったわけではない。きっと誰も悪くない。
そんなときは、ただ黙ってブルースを聴くしかないのだと思う。

Ramblin Bob
Ramblin Bob / Robert Nighthawk


ブルースを好きになったのは、ご他聞に洩れず、ストーンズや60年代のイギリスのバンドが演っていた曲のルーツをたどってのこと。
マディ・ウォーターズ、エルモア・ジェイムス、ハウリン・ウルフ、ジョン・リー・フッカーにサニー・ボーイ・ウィリアムソンにジミー・リードにボ・ディドリー…ロックのルーツはブルースなんだ、と勉強のつもりで聴き始めて、最初はいまいちよくわからなくて、それでもだんだんとそのよくわからない深みがクセになってきて、聴けば聴くほどに、とても言葉では表わせないブルースとしか呼びようのない心のひだひだを表現した音楽にうちのめされて、いつの間にかどっぷりとブルースの深みにはまってしまったのだった。
バディ・ガイやマジック・サム、アルバート・キングやオーティス・ラッシュといったバンドスタイルでギターを弾きまくるタイプのブルースマンももちろん好きだけれど、本当にブルースを聴きたいと思うときに聴きたくなるのは、弾き語りスタイルで訥々と歌うタイプのブルースマンで、中でもどこか特別な思いがあるのがこのロバート・ナイトホークなのです。
朴訥で淡々としていながら、どこか狂気じみた凄みがある。
どこか甘くて淡白なのに、ずっしりと深いところへ堕ちていく。
どこへも踏み出せないまま、言葉にならない気持ちを抱え込んだまま時が過ぎるのを待つにはちょうどいい、という気がするのです。

Robert Nighthawk - Return Mail Blues
Robert Nighthawk - My Sweet Lovin' Woman



ブルースマンの恋 (中公文庫)
ブルースマンの恋 / 山川 健一


そういえばナイトホーク氏のブルースを初めて知ったのはこの本だった。
よくありがちなブルースマンのバイオグラフやレコード・ガイドではなく、ブルースマンたちの愛や人生に思いを巡らせた内容のエッセイ集。
ナイトホークの章では、ナイトホークがかつてコンビを組んでいたエセル・メイというシンガーとの恋の話が綴られていた。



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コメント

[C1289]

花マロリンさん、こんにちは。お返事遅くなりました。
今朝、こちらはどんより曇りです。
このまま梅雨入りしてしまうのかなぁ。
過ぎてしまうと、5月の爽やかさをもっと満喫しておくべきだたっとちょっと後悔。

山川健一さんは、十代後半にずいぶん影響を受けた一人。ロックやブルースに関するものの見方は山川さんの受け売りの部分がかなりあるはずです。
  • 2012-06-03 08:26
  • goldenblue
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[C1288]

非双子さん、こんにちは。お返事遅くなりました。

>案外、下らない歌詞も多いらしいけど

ブルースの歌詞はたいがい金がないとか女が逃げたとかみたいなボヤキがほとんどですから、そういう意味では下らないですね。
でも、人間の日々の暮らしが高尚かというとそうでもなくてやっぱり下らないことにキュウキュウとしているわけで(笑)、その下らなさこそが人間なのかな、とブルースを聴くと思ったりするわけです。
  • 2012-06-03 08:18
  • goldenblue
  • URL
  • 編集

[C1287]

おはようございます

5月はいい季節なんだけど
気温の変化も激しく鬱々しちゃいますよね
5月病はヒトにとって
自然なことと私は思っています

そしてその気持ちをひきずったまま
6月は 梅雨到来ーー(ーー;)

雨も結構いいよね って 
お休みの日は 思うんですけどね(笑)


山川さん、好きです
数冊しか読んでないけど文章に風を感じる方。

  • 2012-06-01 07:46
  • 花マロリン
  • URL
  • 編集

[C1286]

>ロックのルーツはブルースなんだ

若いときは、とにかくラジオを聴いてて気に入ったら追求。
今は、昔を懐かしんでネットラジオ。
クラシックロックとブルースのジャンルは好きですね。

ブルース(魂の叫び)の歌詞は判らなくても雰囲気だけでも伝わりますね。
案外、下らない歌詞も多いらしいけど(笑
  • 2012-05-31 19:09
  • 非双子
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golden blue

Author:golden blue
“日々の糧と回心の契機”のタイトルは、好きな作家の一人である池澤夏樹氏が、自身と本との関わりを語った著書『海図と航海日誌』の一節より。
“日々の糧”とは、なければ飢えてしまう精神の食糧とでもいうべきもの。“回心”とは、善なる方向へ心を向ける、とでもいうような意味。
自分にとって“日々の糧”であり“回心の契機”となった音楽を中心に、日々の雑多な気持ちを綴っていきたいと思います。

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