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♪エリック・カルメン

風邪引き、花粉症、ぎっくり腰、なかなか上がってこない気温と同じく、いまいちシャキッとしない低空飛行の日々が続いていた春先。どうもビシッと気合いが入らない。
あぁ、そろそろ起きなきゃ、と思いながらついあたたかいお蒲団の中でぐずぐずしていたいような感じなのだ。

そんな気分で通勤電車の中、桜咲く春の景色をぼんやり眺めながら聴いていたのは、エリック・カルメンのベスト盤。

Best of
Best of Eric Carmen / Eric Carmen


ぼんやりとあたたかくてドリーミーな感じが、肌寒さがほんの少し残るけれど少なくともセーターやコートの心配をしなくてよくなった穏やかな陽気にとてもよく似あう気がする。
中でもフィル・スペクター流儀のこの曲が好きだったな。

 Eric Carmen - Make Me Lose Control

♪Turn the radio up for that sweet sound
 Hold me close, never let me go
 Keep this feelin' alive, make me lose control


エリック・カルメンは70年代半ばにAll By MyselfNever Gonna Fall In Love Again といった甘いバラードをヒットさせたシンガー・ソングライター。70年代の頃のことはまるで知らなかったけれど、大学生の頃「ダーティー・ダンシング」っていう映画のサントラでHungry Eyesって曲が大ヒットしたんだよね。
この曲もよくFMラジオから流れていたのを覚えている。
まだFM802もαステーションも開局する前のこと、あの頃はFM大阪かNHK-FMしか局がなかったのだったかなぁ、あぁ、そういえば、その当時つきあっていた彼女はとてもFMラジオが大好きだったな。
甘ったるいくらいのポップスやヒット曲、そして軽快な、時にはとても落ち着いたDJのおしゃべりが彼女の部屋にはいつも少し小さな音で流れていて、ひょとしたらこの曲を聴いたのも彼女の部屋だったのかもしれない。春になると桜がきれいな通りの一筋裏にあった、六畳一間の小さなアパート。お別れすることになるなんてその頃は夢にも思わなかったな。

…なんて、どうでもいいようなことをふと思い出してしまったのは、きっと穏やかな陽気のせい。或いは咲き乱れた桜のせい。
もう少しだけ、もう少しだけあたたかいお蒲団の中でぐずぐずとしていたいなぁ。
せめて、やがて降る次の雨が桜の花びらを地面に落としてしまうまでは。



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コメント

[C1167]

リュウさん、毎度です。
そう、昔の恋の思い出なんてこの時期限定です。エリック・カルメンも。
なんとなく、春の気候や桜にはそういうことを思い出させる効能があるような気がするんですよね。
体調はもう万全です。今から飲みに出掛けます(笑)。
  • 2012-04-14 19:02
  • goldenblue
  • URL
  • 編集

[C1166]

それ、良くわかります!
春になると、色々思い出す・・・。

恋話しなんて、毎年この時期に思い出します、いやこの時期だけかも・・・です(笑)

4畳半→自分の場合、そしてRadioは一緒でしたね・・。Rockしか聴かない男が売れた曲知ってるのは、ひとえに元彼女のせいです!

体調は・・・お互い労わりましょ!

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Author:golden blue
“日々の糧と回心の契機”のタイトルは、好きな作家の一人である池澤夏樹氏が、自身と本との関わりを語った著書『海図と航海日誌』の一節より。
“日々の糧”とは、なければ飢えてしまう精神の食糧とでもいうべきもの。“回心”とは、善なる方向へ心を向ける、とでもいうような意味。
自分にとって“日々の糧”であり“回心の契機”となった音楽を中心に、日々の雑多な気持ちを綴っていきたいと思います。

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