石橋凌のソロ・アルバムで導火線に火がついて、このところどっぷりARB三昧。 年明け早々だということもすっかり忘れさせてくれるようなハード・ワーク・デイズをぶっとばすにはちょうどいい(苦笑)。 しかし、ARB。やっぱりかっこいいなぁ。血がたぎる。 何もかもうまくいかない、今すぐにここを飛び出してしまいたい、そんな怒りや苛立ちを、ぶっとばしてしまいたいユウウツを、目つきを変えて虚勢でつっぱねようとしていた十代後半の自分自身が甦ってくる。 古いカセットテープをウォークマンに突っ込むのは、リボルバーに弾丸を詰めるのと同じ感触なのだと思っていた。引きがねにかけた指に力を込めるようにヴォリュームをMAXにして石橋凌といっしょに叫びまくっていた。 ARBはあの頃の僕にとって、心のダイナマイトだった。 一緒になって歌った、大好きな曲がたくさんあった。 おぉ、そうだ。 今回の「10曲プレイリスト」シリーズは、ARBで行ってみよう! 1・イカレちまったぜ! これは『指を鳴らせ!』の1曲目。 ♪オマエ一人だけじゃないぜ 孤独を感じているのは オマエ一人だけじゃないぜ 匙を投げちゃいないのは 悪いことばかりはそう続きはしない くたばってゆく前にチャンスをつかんで賭けてみろ ロック魂のなんたるかの宣言みたいなかっこよさ。 2・BOYS&GIRLS このイントロのシャープなリフ、凌の“Hello!”だけでもうノックアウト。 ♪塀を飛び越えてみろ したたかに吠えてみろ 狂えない時代の夜、今、音を立てて崩れてゆく… 3・ユニオンロッカー これも思わず拳突き上げたくなるねー。 ♪I am so angry,頭にくるぜ! 4・Well,Well,Well ♪俺はいつでもWell,Well,Well 飛び出してやるぜWell,Well,Well 弱気に構えちゃNo,No,No 筋を通すのさWell,Well,Well これは、最初に就職した後「こんな会社とっとと辞めてやる」なんて思いながらよくトラックの中で歌っていました(笑)。 初期の5枚は後聴きだけど、チンピラっぽいチープさ、野良犬みたいに痩せこけてもギラギラしている獰猛さがかっこいい。「Daddy’s Shoes 」や「I’m Jumping 」や「Wisky & Vodka 」はもちろんだけど、「鏡の中のナイフ 」「悲しき3号線 」、それから「Believe in R&R 」なんてのも大好きだったなぁ。 5・Black Is NO.1 6枚目『トラブル中毒』はぐっと音の世界が広がった時期。1曲だけ選びだすのは難しいくらいトータルでかっこいいアルバムで「Troubled Kids 」や「Do It!Boy! 」もずいぶん一緒に熱くなったけれど、あえて1曲選べばこれ。 ♪塗りつぶしちまえ!Black is No.1! ちょっとストーンズ風の重くてルーズなナンバー。 6・One Way Trip 僕の中でのARB最強布陣はこの第三期、光浩-滋時代。 最強アルバムは、この『Yellow Blood』。 そして最強ナンバーはこれ。 この疾走感、たまらん。 ♪One Way Trip 握りしめる片道だけのチケット One Way Trip 暗闇の中を光を求めて ダサいくらいのありきたりな言葉が、奴らの演奏にのるととんでもなくリアルにびしびし突き刺さってくる。 7・Fight It Out ♪俺のリズムはいつもの調子で別に古くも新しくもない 夜のうちにスリルを飲み込み朝にステップを吐き出してんだ! ぶりぶりとせりあがってくるようなリズムに合わせて石橋凌がラップみたいに吠えるところがもうめちゃくちゃかっこいい! 8・Happiness 白浜久-浅田孟時代のアルバムも全部ひとおり聴いたけど、アレンジもメッセージもやや大袈裟で、実際のところあまり素直にのめりこめなかったな。 そんな中で一番好きだったのはこの曲。 ♪We can get Happiness 時代は変わる! このポップな疾走感、ROCKだ! 9・After,45 ホーン・セクションは入るし、ダンサブルなのは演るし、光浩は歌うし、ずっとモノトーンだったバンドがぐっとカラフルになった『砂丘1945年』はファンの間でも評価の分かれるところだろうけれど、僕は好き。 そして松田優作と共演した映画のエンディング・テーマでもあったこの曲。 ♪揺れる1985 過去は過去のもの 手を伸ばしてみる 夜明けに After1945 俺たちは生まれ 狭い街角で出会った 最初の会社の同僚がこれが大好きで、今もこの曲を聴くと、奴と悪ふざけしていた毎日を思い出す。 10・魂こがして ラストはやっぱりこれしかないでしょう。 石橋凌が「一生歌っていきます。」といつもMCで言っていた、渾身の一曲。 ♪家も街も遠く離れて一人道を走るボクサーのように 闇切り拓け 魂こがして というわけで、ARBの10曲。
いつでもあの頃の、ハングリーで満たされない気持ちを呼び起こしてくれるこんな曲たちが、いつまでも熱く心に響いてくるような生き方でありたいな。
それが、あの頃のみじめさや悔しさに報いる一番の方法なのだ、と思う。
(書きながらすっかり十代後半~二十代前半の自分に戻ってしまったので、ずいぶん稚拙な文章になってしまいました(笑)。ロックのかっこよさを言葉で語るのって、やっぱり難しいわ。理屈よりも、まずは感じることだ、ってことだな。)
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> ☆ 指を鳴らせ!のツアーで見ました。懐かしいな。
一郎とサンジの時代のARBを生で見たなんて、めっちゃうらやましいっす。