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♪ポストに小冊子

家に帰ったら、ポストに小冊子が挟まっていた。
A5版で、いかにもワードで手作りしました、という感じの8ページくらいのその小冊子の表紙には「危険な添加物」云々のタイトル。
そんなものはゴミ箱にポイしてしまえばいいのだが、ヒマだったから読んでみた。
医薬品会社に勤めていた時代の「最近薬が効かない人が増えている」といった研究から、食品添加物や農薬がいかに病気やアレルギーを引き起こすかということがつらつらと書き綴られていた。
・・・書かれている内容そのものについては、別に否定はしない。「スーパーで販売されている加工食品の99%には化学添加物が使われている」だの「野菜や米には農薬がたっぷりかけてある」だのといった科学的事実に基づかない誇張表現は気にはなったけど、まぁいいだろう。現代の食品の在り方に疑問を投げかける、という姿勢は伝わった。確かに現代人は化学物質の過剰摂取だとは思う。
でもこの手のブックレットって、案の定、最後のところでは「私はこれで克服した!」的な展開になって、最後は自分とこの事業の宣伝になるんだよね。。。
添加物のデトックスには●●塩を●●茶に溶かして毎日飲めば体内に溜まった添加物をデトックスできるんだとさ。。。

“これをこうするだけでこんな問題が直ちに解決!”
といううたい文句を僕は信じない。

物事には常にメリットとデメリットが混在する。
僕たちがしなければいけないことは、ひとつの行動に対してどのようなリスクとどのようなリターンがあるのかを知ること。その上で、判断すること、だと思う。
ありとあらゆる問題をたちどころに解決するような魔法なんてないのだ。

先日の大阪府知事・市長W選挙。
東京都知事選で現職が選ばれたことに失望し、東京都民は馬鹿ばっかりかよー、と思ったのだけれど、大阪府民・市民も残念ながらどうやら同じだったようだ。
毎日ニュース番組に新しい市長の得意満面の顔が映るたびに僕はうんざりした気分になる。
どうせ誰がなっても同じだから何かをしてくれそうと期待した?
気持ちはわかるけど。
今の不出来を象徴的な誰かのせいにして、そいつをぶっこわして一から作り上げるんだ、というものいいは確かにわかりやすい。
でも、世の中はそんなに単純じゃない。もっと複合的で重層的で、ひとつの人間の中にすら、矛盾した考えが当たり前に同居していたりする。
そんないろんな人の思惑や利害がぶつかり合うのが当然で、意見を聞き調整しながら結果として少しでもベターな方向へすすめていくのが政治ってモノ。ここをこうすりゃすぐに良くなりますよ、なんてことが実際やってみたらそう簡単にはすすまないことはもう既に今の政権のていたらくで散々見てきているはずなのに、それでもまだあんなやり方にころっと騙されちゃうのか。

あいつらが悪だ!俺が正義だ!
悪を成敗すればすべてが良くなります!
なんて発想は、先の小冊子の健康食品会社とそうたいして変わらない。

“これをこうするだけであんな悩みやこんな問題が直ちに解決!”
という物言いをする人たちに、僕は騙されたくない。
ありとあらゆる問題をたちどころに解決するような魔法なんてないのだ。


それってずいぶんひねたモノの見方だろうか?
素直じゃないといえば素直じゃない。
でも、根っから素直だったらきっと、ロックなんて聴いていないさ。
例えばこの人なんか、“これをこうするだけでこんな問題が直ちに解決!”なんてことは大嫌いだろうな。

Lou Reed NY
New York / Lou Reed

ラフでシンプルなギター・サウンド、タイトなビートにのせて吐き出される、ルー・リードが見たニューヨークの出来事が14編。
目の前で起きる現実を淡々ととらえて、時には真正面から、時には皮肉交じりに歌うルー・リードの呟きは、とてもぶっきらぼうだけど、何か安易な解決策にすがっていないことは確かだ。


Lou Reed - There is No Time


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コメント

[C831] Re:

波野井さん、こんばんは。
小泉さんも改革だ改革だと騒がしかったけど、結局国の借金は大して減らずに庶民の暮らしをより厳しくさせただけ、という気がします。
アレを見ていて、それでもまだあんな物言いの人に投票しちゃうのだなぁ、と。ある程度ウミも出るだろうけど、それ以上に痛みを伴うことになるんじゃないのかなぁ、結局誰も得をしないんじゃないの?というのが心配です。
  • 2011-12-04 23:20
  • goldenblue
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[C830]

攻撃的な物言いをする人が得をする世の中っておかしいと思います。
小泉首相のときも同じ、中身を冷静に吟味しないと正しい判断はできませんよね!
  • 2011-12-04 13:25
  • 波野井露楠
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[C829] Re:

ベッカライさん、毎度です。
まったく、そんな世界にはとても居られたもんじゃない。
やっかいなのは、そうだそうだと責め立てる人たちには、まるで悪意がないこと。
むしろ善意だったりもするくらい。
もう既に僕達は四方を全て包囲しまっているのかもしれません。

  • 2011-12-03 21:35
  • goldenblue
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[C828] Re:

まりさん、こんばんは。
橋下さん、嫌いではないんですよ。長いものには巻かれるような人ばっかりの中で既成概念をひっくり返す反逆心はすごいと思うし、信念があるというか、少なくとも立候補する姿勢が明確、「市長になりたい」のではなく「これをやるために市長になる」という意志を持った人はなかなかいない。
でも、だからといって改革が市民にとってよいものになるかどうかは別問題、、、。

僕の仕事場は大阪市内ですが府外居住なので今回の選挙に投票権はありません。でも、実際一日のうち一番長くいる場所だし、大阪の人の暮らしは仕事にも大きく影響するのに選挙に参加できないなんて、靴の上から足を掻くみたいな気分でした。
  • 2011-12-03 21:28
  • goldenblue
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[C827] 大阪ラプソティ

ある歌がある。どんな歌でもよい。
その歌は嫌いなので俺は歌いたくないと言う。
そうすると、これを歌わない奴は許さん、と言われる。
周りの奴等も、そうだそうだと責め立てる。
そして、排除、される。

そんな世界には、とても居られたもんじゃない。

みのもんたが納豆が体にいいとTVで言うと、
スーパーから納豆が消えた。
バナナも消えた。寒天も消えた。

ああ、幻燈のファシズム。
  • 2011-12-02 22:24
  • 絶望ベッカライ
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[C825] 禿同

前回の知事選は 橋下に入れて 家族にバカにされました。
そんときは まだチャラいイメージでしたからね。
そんなイメージを見事に裏切り 誰がそこまで頑張れゆうたという全員敵に回す立ち回り。

赤字を黒にしたといっても ハコモノを売っただけだし
経済を上向きにしてくれたわけじゃないんですよね。

今回は 平松っつあんに入れましたけど あの人は結構経済を活性化しようと行動してたけど宣伝がヘタやったし マスコミが橋下をプッシュしてたから 負けましたね。

損するのは 結局私ら 下々の者にくるから とにかく
生き残ろうと思ってますよ。

ここ数年は 戦々恐々橋下パフォーマンス政権を 静観するしかありませんね(>_<)
  • 2011-12-02 07:52
  • まり
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[C824] Re:

Colさん、こんばんは。
そうですね、そう言われれば確かに音いいですね。
80年代的にスカスカでヌケがいいのとはまた違う、リアルというか3D的というか、めっちゃ立体感がありますよね。ギターの音も、激しい音はより激しく、穏やかな音はより穏やかに、ルー・リードのぼそぼそ声も、まるですぐそばで囁かれているような感じ。ウォークマンで聴いても音が全部ちゃんと入ってくる感じがします。
  • 2011-12-01 23:42
  • goldenblue
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[C823] Re:

LA MOSCAさん、毎度です!
LA MOSCAさんはきっと共感してくれると思っていました(笑)。

素直じゃないといわれても矛盾しているといわれても、なんかわかりやすく単純化された物語にそう簡単にひかっかってたまるかよ、って気持ちがあります。
都合のいい事実と極端な話の展開で“わかりやすく”していくやり方はどうも信用できないです。

このアルバムはほんとかっこいいですよね。
シンプルな音なんだけど、そのシンプルさは“わかりやすさ”とは対極にある気がします。
  • 2011-12-01 23:37
  • goldenblue
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[C822] Lou Reedは

このアルバムからサウンドの質が一層良くなりますね

オーディオマニアじゃないので音質チェックに使うアルバムなんてありませんが、やるとしたらLou Reedはいいかもしれませんね

[C821] 間違いなく

大っ嫌いだと思います、この人。
そんな人にずっとかぶれてきたんで俺も大っ嫌いです、そういうの。
「そんなに簡単に白黒はっきりするかよ!」って。
とりわけ、このアルバムの言葉はスゴイですよね。
以前、記事を書いてるんでご一読いただけると嬉しいです。

http://lamosca.cocolog-nifty.com/blog/2011/04/post-f4b5.html

それにしても、この記事には大いに共感ですよ。

>ひとつの人間の中にすら、矛盾した考えが当たり前に同居していたりする

ホントですよね。
俺も矛盾だらけ(笑)

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Author:golden blue
“日々の糧と回心の契機”のタイトルは、好きな作家の一人である池澤夏樹氏が、自身と本との関わりを語った著書『海図と航海日誌』の一節より。
“日々の糧”とは、なければ飢えてしまう精神の食糧とでもいうべきもの。“回心”とは、善なる方向へ心を向ける、とでもいうような意味。
自分にとって“日々の糧”であり“回心の契機”となった音楽を中心に、日々の雑多な気持ちを綴っていきたいと思います。

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