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♪After Midnight、悲しみは永遠の眠りについたかい?

GY

誰かが亡くなるたびに訃報記事など書いたりはしたくない。
けれど、たとえ今はそれほどではではなかったとしても、ある時期にとても大好きだった方が亡くなったならば、やはり何か一言書いておきたいと思うものだ。

柳ジョージさん。

ロックといえば、金ぴかの衣装でカーリーヘアのちゃらちゃらした兄ちゃんや革ジャングラサンのつっぱった人や、さもなきゃツンツン頭でケバい化粧をしておかしなダンスを踊るような人たちばかりだった中学生の頃、ジョージさんの哀愁味あふれる渋い歌はとても他とは違う感じがした。こういうのもロックなのかぁ、こんなのなら結構好きかもしれないと思った。
歌われていたのは中学生になど解るはずもない大人の世界。
でもこういうのってかっこいいなぁ、って思ったんだ。
おんぼろのステレオでLPレコードを聴きながら、まだよく知らない遠い世界への憧れを抱いていた。

レイニーウッドのラストライブや、ソロになってからの『GEORGE』や『VACANCY』、それからスタンダードな名曲をカバーした『GOODTIMES』。
大好きだったレコードがたくさんある。
まだレイ・チャールズもオーティス・レディングもマディ・ウォーターズもエルモア・ジェイムスもよく知らなかった頃、ザ・バンドやローリングストーンズのカッコよさがよくわからなかった頃、最初にブルースやソウルの世界への道案内をしてくれたのは、柳ジョージさんだった。

LIVE AT BUDOKAN(紙ジャケット仕様) Vacancy  GOODTIMES

LIVE AT BUDOKAN / 柳ジョージ&レイニーウッド
VACANCY / 柳ジョージ
GOOD TIMES / 柳ジョージ

うーん、かっこいいなぁ。
沁みる。
今日みたいな、ぼんやりした空の何でもない日には特に。
そして、色んなことを思い出す。

いつの間にか、ジョージさんの歌がとてもリアルに響くような歳になってしまったけれど、今夜はあの頃と同じような気持ちでワクワクしながら、ジョージさんの歌に耳を傾けたいと思う。
でも、無理そうだな。
きっと、酔っぱらっちゃうな。



"青い瞳のステラ, 1962年夏・・・" 柳ジョージ&レイニーウッド
“FENCEの向こうのアメリカ” 柳ジョージ&レイニーウッド
“遺言” 柳ジョージ&レイニーウッド





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コメント

[C726]

なぎさん、はじめまして。
僕なりには、好きなことやってたくさんお酒を飲んでそれなりの年齢で惜しまれて亡くなるというのはかなりジョージさんらしい生き方・死に方だったのかな、と思ったりもします。じゅうぶん満足して旅立たれたのではないかと。
ただ、あの歌がもう聴けないというのは、やっぱり残念です。

[C724]

柳ジョージさんのCDを人にプレゼントしたのが一昨年くらい、なんとも言えないです。合掌
  • 2011-10-24 23:11
  • なぎ
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[C709]

めれんげkonomiさん、毎度です。
そうですね、音楽が好きな気持ちが歌やギターからあふれてくるような人でしたね。
そんなふうに思わせてくれるミュージシャン、そんなにたくさんはいないです。
  • 2011-10-17 08:24
  • goldenblue
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[C707]

ブルースやソウルへのリスペクトが溢れてて
音楽への向き合い方が真摯な印象があります。

ああいうカッコいい大人が亡くなるたびに
僕はどうやって年を重ねていけばいいのかと
悩んでしまいます。

ストラトを持って、はにかむような佇まいが
何とも言えず好きでした。

ご冥福をお祈りします。
  • 2011-10-16 16:42
  • めれんげkonomi
  • URL
  • 編集

[C706]

リュウさん、こんばんは。
「祭囃子が聞こえる」、ですね。
ブルース、R&B的なもの最初にかっこいいと思ったのはジョージさんでした。オールディーズのカバーなんかも、ほんとかっこいいんですよね。
なんていうんでしょうか、男の色気みたいなもの、が歌からもギターからもぷんぷん匂ってくる人でした。

[C705]

非双子さん、こんばんは。
ジョージさん、ほんと早すぎますね。残念です。LPレコードを久しぶりにひっぱり出して聴いていました。案の定酔っぱらってしまいました。

[C704]

今晩は。柳ジョージさん…残念でありません…。
最初の出会いはショーケンのドラマ、タイトルソング。ショーゲキでした…。その後、渋路線、リアルにわかる今の訃報だけに、尚更です…。
ご冥福をお祈りいたします。
  • 2011-10-15 22:15
  • リュウ
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[C703]

大学時代、友人のバンドの持ち歌にレイニーウッドが数曲。
アパートの部屋で飽きるほど聞かされました
サンタナや沢田研二と一緒に、、どんな趣味なんだ(笑

でも早すぎる死ですね。
昨日、朝一番に職場でタバコ仲間と昔を懐かしんで
手持ちのレコードを確認し合ったけど、、

冥福を祈ります。
  • 2011-10-15 20:01
  • 非双子
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golden blue

Author:golden blue
“日々の糧と回心の契機”のタイトルは、好きな作家の一人である池澤夏樹氏が、自身と本との関わりを語った著書『海図と航海日誌』の一節より。
“日々の糧”とは、なければ飢えてしまう精神の食糧とでもいうべきもの。“回心”とは、善なる方向へ心を向ける、とでもいうような意味。
自分にとって“日々の糧”であり“回心の契機”となった音楽を中心に、日々の雑多な気持ちを綴っていきたいと思います。

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