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♪クリスマスは終わったけれど

山下達郎じゃないけれど、雨が夜更け過ぎに雪に変わりそうな冬空。初雪になるかもしれない。
でも、雪ともなればロマンティックな気分よりも仕事が心配になってしまうのはもはや職業病。
仕事柄、年末は多忙になる。バタバタとしているうちにクリスマスもあっけなく過ぎてしまった。あっけなくどころか、クリスマス・イヴにはヤクザまがいのチンピラにクレームで呼び出されて言いたい放題こてんぱんにやられてへこみまくった。仕事場への帰りに通った繁華街のきらめきがちょっと悲しかった。
別にキリスト教信者でもないし、ことさらクリスマスを祝う必要もないのだけれど、世間がクリスマス・ムードで浮かれているのに蚊帳の外、ってのもなんだかんなぁ、って感じです。もっとも、急激な世界的不況、連日流れる不景気なニュースの中、世間がどの程度浮かれていたのか、或いは受けれてなかったのかすら実はよく分からないのだけれど。
恋人と過ごすクリスマス、家族と過ごすクリスマス、ひとりぼっちのクリスマス、仲間で騒ぐクリスマス、仕事で潰すクリスマス、いつもの毎日となんら変わらないクリスマス、特別な想い出として心に残るクリスマス…あなたはどんなクリスマスを過ごしましたか?

ほんの少しセンチメンタルな気分で、自分なりのクリスマス・ムード。
甘い想い出も、ほろ苦い想い出も、過ぎてしまえばそれなりに優しい。
たまにはそんな感傷もいいだろう。


決定盤 ジョン・レノン~ワーキング・クラス・ヒーロー~     Slow Songs    LIFE

LOVE     The Great American Songbook   

Working Class Hero: The Definitive Lennon/John Lennon
ジョン・レノンは決して「愛と平和の聖人」なんかじゃなかった。それは今や周知の事実。
けれど、ジョンが心から愛と平和を願って歌に託してきたことも事実。
なんだか不景気なニュースばかりの年の暮れに、ジョンの声がことさら染みる。
“弱い人も強い人も、お金持ちも貧しい人も、メリー・クリスマス、そしてハッピー・ニュー・イヤー。
来るべき年が、何の怖れもない良い年でありますように。”

スロー・ソングス/佐野元春
べたついた甘さに流れずに、朴訥としてイノセントでナイーヴな12のラブソングたちは、冬の静かな夜にひとり感傷に耽るのにちょうどいい。年甲斐もなく胸がキュンとして、甘酸っぱい記憶を呼び起こさせる。
“暖炉に火をくべて/君を待っている/いつまでだってかまわないぜ”

LIFE/小沢健二
キラキラと輝いた青春や恋のきらめきやせつなさをあざやかに描き出したこのアルバムには、なぜか冬の匂いがする。ハッピーなラブソングですら、春の陽気の暖かさではない。外は木枯らしでも君といればあたたかい、という類の暖かさ、懐の中のカイロみたいなじんわりとした温もりを感じるのだ。そしていつかそのカイロが冷めてしまうこともきっとよくわかっているからこそ尚更愛おしい、そんなせつなさ。
“長い時間を僕らは過ごして/夜中に甘いキスをして/今は忘れてしまった/たくさんの話をした”

LOVE/綾戸智絵
ゴスペルっぽいものを、と聴きたくなったのは綾戸智絵さん。彼女のその強烈な個性には好き嫌いがあるだろうけれど、僕は好き。泣きたいときにはとことん泣いて、愛しい時には思いっきり抱きしめて、楽しい時にはギャハハと笑う、そんな素の感情をそのまんま届けてくれる音楽。「なにもかもありのままでええやんか!生きてるだけでぼろ儲けやで!」ってバシッとおケツ引っぱたかれて、そやな、なんてつい思わされてしまうのだ。

The Great American Songbook/Rod Stewart
へこんだ気分に、あえてゴージャスで対抗する。大晦日まではほぼ戦闘体制が続く毎日、せめて音楽を聴く時くらいはゆったりとリッチにゴージャスにいってみよう。ロッドの粋な歌のすき間からこぼれおちる癒しようのないような悲しみや、それさえも笑ってしまうような飄々としたつっぱり方が好き。


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Author:golden blue
“日々の糧と回心の契機”のタイトルは、好きな作家の一人である池澤夏樹氏が、自身と本との関わりを語った著書『海図と航海日誌』の一節より。
“日々の糧”とは、なければ飢えてしまう精神の食糧とでもいうべきもの。“回心”とは、善なる方向へ心を向ける、とでもいうような意味。
自分にとって“日々の糧”であり“回心の契機”となった音楽を中心に、日々の雑多な気持ちを綴っていきたいと思います。

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