KING’S / レッド・ウォーリアーズ 『他人から見たらおかしなことにいかに心血を注ぎ込み、華麗に人生を損ねる事ができるか?』…そんな、昨日も明日もない刹那的な瞬間に人生の全てを賭ける事の出きるスリルこそがロックンロールのかっこ良さの本質だと思う。そしてそんな本質を見事なまでに体現してくれたのがレッド・ウォーリアーズだった。
1985年、人気ブレイク寸前だったレベッカをクビになった木暮武彦と、一度は夢を諦めて堅気の職についた田所豊が、起死回生の一発逆転のギャンブルを狙って結成したレッド・ウォーリアーズ。時代はバブルの絶頂期、おしゃれでスマートで、手入れの行き届いた箱庭のように人工的に快適なものが幅を利かせていた時代に、彼等は、剛速球のストレート一本で真っ向勝負に挑むようなロックンロールで勝負をかけたのだ。それは、どこか人の目を気にしてかっこつけなきゃ、人に合わせなきゃと汲々としていたあの時代に、痛快な衝撃を与えてくれていたのだ。
「ロイヤル・ストレート・フラッシュ・ロックンロール」だなんて、一歩間違えばダサダサのロック賛歌だけど、下手すりゃ周りからカッコワルイと揶揄されるようなことも、真正面から堂々ストレートにやってしまえばカッコよさに転じてしまう、そんなパラドックスを垣間見る気がする。ただのジョークと紙一重の、時代錯誤とも言われかねないシンプルでストレートなロックンロールをメいっぱいマジで、しかし暑苦しくもうさんくさくもなく、時には自分たちを嗤う余裕すらみせつつ、スケールのでかいロックをプレイしていた彼らが好きだった。
どうもパッとしない日々が続く。なんというか、社会全体を覆ったモヤモヤ感というか、漠然とした不安というか。具体的な敵を想定して攻撃することは容易いけれど、その刃がいずれ自分自身にも返って来る怖れというか、考えた末にこんがらかって、フリーズするパソコンみたいに思考停止に陥ってしまうような感じ。あー、すっきりしない、と大声で叫びたくなるけれど、それはそれで次の波紋を呼ぶことになるので黙ってしまう。
こんな気分の時には、馬鹿みたいに単純でストレートで能天気なロックンロールに身を委ねてしまうのがいい。
彼等のロックンロールから、“本気かジョークか、ロックなんてたかがそんなもん、ついでに言やぁ人生も!”…そんなメッセージが聴こえてくる気がする。 そのアティテュードに、励まされ、ケツ叩かれ、背中を押されて、今日一日を闘うエネルギーをもらうのだ。
♪
Royal Straight Flash R&R 生まれたときから世間につまはじき
そんな俺を見て親父はうなだれた
Royal Straight Flash R&R
土砂降りの夜に黙って飛び出した
空のポケットに夢だけ放り込んで
さまよい続けるぜ
Royal Straight Flash R&R
指図は受けないぜ
俺にはこれだけしかできないのさ
取り残された古いモラルに
つばを吐きかけるぜ NoSurrender
No Surrender Keep on Rock'n'Roll
No Surrender Keep on Rock'n'Roll
No Surrender Keep on Rock'n'Roll
指図は受けないぜ
俺にはこれだけしかできないのさ
研ぎ澄まされた時間の中で
つばを吐きかけ
はいつくばっても
転がり続けるぜ NoSurrender
No Surrender Keep on Rock'n'Roll
No Surrender Keep on Rock'n'Roll
No Surrender Keep on Rock'n'Roll
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