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♪明日のために靴を磨こう / ヒートウェイヴ

陽はまた昇る
陽はまた昇る / ヒートウェイヴ

僕の携帯電話は、電池が切れると、小窓に「充電してください」と表示が出る。
小さな機械に、日本語で、しかも「してください」と敬語で哀願されると、どうしていいのかわからなくなる。「してください」って言われても家に帰らなきゃ充電器も電源もないのだからどうしようもないわけで、その哀願を見ないようにポケットへ沈み込ませるしかないのだ。

充電。
携帯電話に限らず、人のココロにも、時には充電が必要だ。
毎日の中で知らず知らずのうちに荒んでゆくココロ。
荒んだココロでは、空に虹が出ていても、道端に可憐な花が咲いていても、誰かがそっと優しさを手向けてくれても気が付かない。満員電車の中での他人の迷惑には腹を立てても、自分のカバンの邪魔さ加減に気が付かない。道端の吸殻やゴミくずにも気が付かないままそこへ空き缶を投げ捨てる。自分自身の思うようにコトが運ばないと嘆き、自分自身何がしたいのかわからないと嘆く、他人の失敗をあざ笑い、自分の失敗を他人のせいにして言い訳を並べる。
それはココロが荒んでいるからだ。
そんなときは充電が必要だ。

充電。
例えば、今日のためではなく、明日のための仕事をすること。
花に水をやり雑草を間引く。
色鉛筆をきれいに尖らせてグラデーションの順に綺麗に並べる。
ギターの弦を張り替える。
明日のために靴を磨く。
ブログを書くのも、僕にとってはそんな行為のひとつなのかもしれない。
今すぐにやらなきゃいけない雑事なんか放ったらかして、どうでもいいようなことに精一杯ココロを注いで見る。
そのことが内側から湧き上がるようなエネルギーを心のバッテリーに充たしてくれる。


明日のために靴を磨こう

心に雲がなびく日は
流れをずっと見つめていたよ
ズボンのポケットをひっくり返し
それで空を飛んでみたんだよ

いつだって
人を撲る掌と
疼く心があるのなら
昨日の僕には手を振るよ
憎しみこめてさよならだ

明日のために靴を磨こう
明日のために靴を磨こう

心が雨で濡れる日は
傘を逆さに水をため
そこに汗を一滴たらしてやれば
きれいな虹が浮かんでいたよ

いつだって
あついやつとつめたいやつの
二個の蛇口を持ってたはずさ
昨日の僕には手を振るよ
憎しみこめてさよならだ

明日のために靴を磨こう
明日のために靴を磨こう

心に壁が立つのなら
向こうの景色を描けばいい
虹のたもとへ続く道を
一本描いてやればいい

いつだって
白に始まり黒で終わる
十二の絵具を持ってたはずさ
昨日の僕には手を振るよ
憎しみこめてさよならだ

明日のために靴を磨こう
明日のために靴を磨こう

  (山口洋 「明日のために靴を磨こう」)




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golden blue

Author:golden blue
“日々の糧と回心の契機”のタイトルは、好きな作家の一人である池澤夏樹氏が、自身と本との関わりを語った著書『海図と航海日誌』の一節より。
“日々の糧”とは、なければ飢えてしまう精神の食糧とでもいうべきもの。“回心”とは、善なる方向へ心を向ける、とでもいうような意味。
自分にとって“日々の糧”であり“回心の契機”となった音楽を中心に、日々の雑多な気持ちを綴っていきたいと思います。

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