“We Are The World”の〆の方で大御所面して出演していたハリー・ベラフォンテのことを当時は「このおっさん誰やねん??」と思っていたけれど、“バナナ・ボート”やさらばジャマイカはきっと多くの方がご存知だろう。 南国情緒あふれるのどかで陽気なリズムを持つ音楽、カリプソ。 このカリプソも、キーウエストと同じように、明るさや陽気さの背後にとてもヘヴィな影がある。 カリプソは19世紀後半、奴隷制度の廃止を受けて解放されたトリニダードやマルチニークなどのカリブの島々の黒人たちが、ニュースをを歌って広める方法として発展した音楽らしい。いわば河内音頭のようなもの。そしてその歌詞は猥雑なものから政治的なものまで幅広くまたそのメッセージはかなり過激で、検閲を逃れるために比喩や暗喩を多用していたらしい。早い話が、カリブ版のブルースだ。 “バナナボート”は、バナナ農園で働かされる労働者が「もう日が昇る。早く帰らせてほしい。」と歌う歌。「早く数えて伝票を切ってくれ。6房、7房、8房・・・ほら、美しいバナナじゃないか。」ってな感じ。…このあとに続く「Hide the deadly black tarantula」は表面上「死んだクモが紛れてたってごまかしちゃえ」なんだけど、実はもっとえげつないことの比喩なんじゃないかしら、なんて思ったりするのだ。
Author:golden blue
“日々の糧と回心の契機”のタイトルは、好きな作家の一人である池澤夏樹氏が、自身と本との関わりを語った著書『海図と航海日誌』の一節より。 “日々の糧”とは、なければ飢えてしまう精神の食糧とでもいうべきもの。“回心”とは、善なる方向へ心を向ける、とでもいうような意味。 自分にとって“日々の糧”であり“回心の契機”となった音楽を中心に、日々の雑多な気持ちを綴っていきたいと思います。
キューバ、一度は行ってみたいですねぇ。なかなかそんなヒマはなさそうで、アイルランドも、誘われたとき無理して行っとけばよかったと思ったりしてます。
BAND'IT、なかなか精力的にやってますなぁ。ネガポジ、もちろん参戦させていただきます!