The Definitive Collection/Gladys Knight & the Pips なんとなく紅葉や落葉が似合う風情のグラディス・ナイト&ザ・ピップス。その魅力は落ち着いた演奏と、成熟した声。 ソウル・ミュージックは大人の音楽だとしみじみ思う。 "I Don't Want To Wrong""If I were Your Woman""Neither One of us"…怒涛のバラードに涙、涙、涙。
Live at Carnegie Hall/Bill Withers 大好きな、ビル・ウィザースの72年のライヴ。ソウル、R&Bというよりは黒人フォークといった佇まい。 一気に沸騰するファンクなライヴ盤とは少し違う、どこかひっそりとしながら、演奏者と聴衆それぞれに蓄えられた熱がじわじわと温度を上げていくようなアルバム。
The Very Best of Al Green/Al Green アル・グリーンの声は、人肌の温もり。それは、木枯らし吹きすさぶ寒空の下で大好きな人と抱きしめあうようなあたたかさ。秋も更けて、心なしか人恋さが募る夜に。
By Request: The Best of Billy Vera & the Beaters/Billy Vera & the Beaters はらはらと枯葉が舞い落ちるような落ち着いた演奏と、ぐっと抑制された渋いビリー・ヴェラのヴォーカル。別れ話の最終局面を迎えた喫茶店で小さな音量で淡々と鳴っていたりするのがものすごく似合いそうな、或いは過ぎた甘い日々を思い出して懐かしむような…そんな大人の感傷を含んだ色気を感じる。
In a Sentimental Mood/Dr. John のっけからリッキー・リー・ジョーンズとのデュエットでしっとり。ちょっとDr.ジョンらしくない?お洒落なジャズ・スタンダード集。センチメンタルなムードについついお酒に手が伸びる。気の合う人と長々と思い出話でもしてみたいような。外はもう冬の気配。
Author:golden blue
“日々の糧と回心の契機”のタイトルは、好きな作家の一人である池澤夏樹氏が、自身と本との関わりを語った著書『海図と航海日誌』の一節より。 “日々の糧”とは、なければ飢えてしまう精神の食糧とでもいうべきもの。“回心”とは、善なる方向へ心を向ける、とでもいうような意味。 自分にとって“日々の糧”であり“回心の契機”となった音楽を中心に、日々の雑多な気持ちを綴っていきたいと思います。
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