ややこじつけ的なような気もしつつ、サウスサイド・ジョニー&ザ・ジュークスの1998年のアルバム“Better Days”。 スプリングスティーンから辛気臭さを取り除いたような、男臭くB級っぽい感じのするピュアなリズム&ブルースをプレイし続けるサウスサイド・ジョニーことジョン・ライオンは、1948年ニュージャージー生まれ。60年代末~70年代初頭、華々しいニューヨークの裏町のようなニュー・ジャージーでR&BとR&Rにイカれて、若き日のブルース・スプリングスティーンや(後の彼のEストリート・バンドの相棒である)リトル・スティーヴンと共にクラブを荒らしまわっていたらしい。実際リトル・スティーヴンは、76年のサウスサイド・ジョニーのデビュー当時は彼のバンドにいたし、そのアルバムにはスプリングスティーンも曲を提供したりもするのだ。 そんな彼らが20年ぶりにコラボレイトしたのがこのアルバム。 ほとんどの曲でリトル・スティーヴンが曲を書いてギターを弾き、“Better Days”と“It´s been a long time”ではスプリングスティーンも参加して、3人で1つのマイクを分け合うようにしてシャウトしている。無邪気な子どもの様に嬉々として、まるで60年代末のニュージャージー時代と何一つ変わらないかのように。
Author:golden blue
“日々の糧と回心の契機”のタイトルは、好きな作家の一人である池澤夏樹氏が、自身と本との関わりを語った著書『海図と航海日誌』の一節より。 “日々の糧”とは、なければ飢えてしまう精神の食糧とでもいうべきもの。“回心”とは、善なる方向へ心を向ける、とでもいうような意味。 自分にとって“日々の糧”であり“回心の契機”となった音楽を中心に、日々の雑多な気持ちを綴っていきたいと思います。
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