ロス・ロボス。 彼らの風体は狼というよりは、熊やたぬきに近いのだけれど、バンド名はスペイン語で「狼たち」の意。 東ロサンゼルスの貧しいメキシコ人街で生まれ育ったメキシコ系二世の彼らの演奏するロックンロールには、アメリカンミュージックの粋とメキシコ人としてのルーツへのリスペクトが見事に絡み合っている。自らのルーツに立ち返ることで、追い詰められた場所から新しい未来の風穴を開けようとする彼らの音楽は、どこか吹っ切れていてカッコイイ。一度絶望を見た先に芽生えた希望のような、自然に心のうちから湧き出るような強さをたたえた彼らの音楽に、飄々と口笛でも吹きながら、冬の寒さ、冬の孤独を鼻で笑ってやれ、って背中叩かれたような気がした。 Will the Wolf Survive?
Author:golden blue
“日々の糧と回心の契機”のタイトルは、好きな作家の一人である池澤夏樹氏が、自身と本との関わりを語った著書『海図と航海日誌』の一節より。 “日々の糧”とは、なければ飢えてしまう精神の食糧とでもいうべきもの。“回心”とは、善なる方向へ心を向ける、とでもいうような意味。 自分にとって“日々の糧”であり“回心の契機”となった音楽を中心に、日々の雑多な気持ちを綴っていきたいと思います。
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