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♪Grandma's Hand / Bill Withers

Lean on Me: Best of Bill Withers
Lean on Me: Best of Bill Withers / Bill Withers


お葬式に行ってふと、祖母のことを思い出した。
もう20年以上も前に亡くなった母方の祖母。
祖母はキリスト教信者で、お葬式では、教会のお仲間がたくさん来て、讃美歌をたくさん歌った。
煙草のにおい、岡山弁、しわだらけの手。
彼女の旦那である祖父は、僕が生まれた年に事故で亡くなっていた。祖父は絵画が得意だったらしく、僕が落書きをしていると「あんたはお爺ちゃんの生まれ代わりかもしれんねぇ。」なんて言っていた祖母。
「かずちゃん!」と母親を名前で呼ぶのがおかしくて、でもそのやり取りの中に、母親も娘だったんだということ、今母を娘扱いするこの人もかつては娘だったこと、そんないのちのつながりをおぼろげながら子供心に理解したように思う。
そうやって受け継がれてきたいのちのバトンの先に自分が在るということを、改めて考えてみると、命なんてそうそう無駄にできるものではないのだけれど。


(拙訳:Grandma's Hand)

日曜日の朝 教会で手拍子をしていたおばあちゃんの手
タンバリンがとっても上手だったおばあちゃんの手
「そんなに慌てちゃ転んで擦りむくよ」
「草むらの中へ入っちゃダメよ、へびがいるわよ」
ってよく怒られたっけ
そんなおばあちゃんの手

成り行きで孕んでしまったお姉ちゃんを
ぴしゃっと平手打ちしてから
お姉ちゃんの頬に手を触れて
「わかってるわよ、愛してたんだね
さぁ、神様に祈りましょう」って
そんなおばあちゃんの手

よく僕にキャンディをくれた
おばあちゃんの手
転ぶたびに抱え起こしてくれた
おばあちゃんの手
おばあちゃんの手はなんでもできる
魔法みたいだった
「神様、どうかこの子を鞭打たないでください。
なぜ平手打ちをなさるのですか?
この子は何も罪を犯してはいませんのに」
って祈ってくれた
おばあちゃんはもういない

もし僕が天国へ召された時は
真っ先に会いに行きたい
おばあちゃんの手



ビル・ウィザース、1971年、フォーク・ブルースのような素朴な味わいの一曲。
ビル・ウィザースは早くに父親を失い母親が一家の稼ぎを担い、ほとんどを祖母に育てられたという。
路地裏で騒ぎまくる子供たち、そんな子供たちのイタズラを怒鳴り散らしながらも温かく見守るおばあちゃん。どこかの映画で観たような光景がすっと浮かんでくる。


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golden blue

Author:golden blue
“日々の糧と回心の契機”のタイトルは、好きな作家の一人である池澤夏樹氏が、自身と本との関わりを語った著書『海図と航海日誌』の一節より。
“日々の糧”とは、なければ飢えてしまう精神の食糧とでもいうべきもの。“回心”とは、善なる方向へ心を向ける、とでもいうような意味。
自分にとって“日々の糧”であり“回心の契機”となった音楽を中心に、日々の雑多な気持ちを綴っていきたいと思います。

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