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♪ぼくのミシシッピー(「トム・ソーヤーの冒険」主題歌)

日本アニメーション 世界名作劇場 主題歌・挿入歌大全集I
日本アニメーション 世界名作劇場 主題歌・挿入歌大全集I


あこがれのミシシッピー。あこがれのトム・ソーヤー。
男はいつまでたっても「男の子」で、トムやハックみたいなどきどきはらはらする冒険にあこがれる。

小学生の頃、日曜日の夜にやっていた「カルピス世界名作劇場」が大好きだった。仮面ライダーやウルトラマンよりも断然、ハイジやフランダースの犬の方が好きだった。野球よりもプロレスよりももちろん。今思えば、男の子としてはちょっと奇妙だったけれど、日曜日の夜は必ず家族でこの番組を見ていた。当然、主題歌は今もソラで歌えたりもする。ハイジ、マルコ、フランダースの犬、ラスカル、ペリーヌ、赤毛のアン…みんな3歳上の兄と6歳下の弟と家族でいっしょに見た。今思えば、あれは我が家の一番幸せな時代だったのだろう。兄弟喧嘩ばっかりの毎日だったけれど。


♪ぼくのミシシッピー

ひとが生まれる前から流れているんだね
とても広いゆたかなミシシッピ・リバー
きみはいつでもあしたを指さす矢印さ
知らない世界へ行こうと歌ってる

きっといつか行くよ、ぼくも 
きみがめざす海へ
そしてきみに負けないくらい遠く旅をするんだ




そんな僕もやがて中学生になり、家族でいっしょにテレビを見ることに気恥ずかしさを覚えるようになった。『トム・ソーヤーの冒険』が放映されていたのは、中学2年生の時。この作品を最後に「名作劇場」を見なくなったのは、受験のために塾へ行くようになったから、だけではない。何でも許された子供時代が終わりを告げようとしていることに、うすうす気付いていたのだと思う。
『トム・ソーヤーの冒険』のエンディング・テーマ「ぼくのミシシッピー」。ミシシッピの川のほとりを、トムとハックが追いかけっこしながら走り続ける映像が今も目に浮かぶ。
この歌を聴くたびに、早く家を出て、この歌みたいにずっとずっと遠くへ行きたいと思うようになっていた。もちろんこれは後になって思い返してそうだったんだと思うことで、当時そんな気持ちをうまく表現できずるわけもなくどんどんひねくれて反抗的になっていくのだけれど、そんな反抗的な態度っていうのは、甘えたいけどもはや甘えられない、っていう気持ちの裏返しだったんだな。もちろんこれも、後になってわかったことなのだけれど。


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Author:golden blue
“日々の糧と回心の契機”のタイトルは、好きな作家の一人である池澤夏樹氏が、自身と本との関わりを語った著書『海図と航海日誌』の一節より。
“日々の糧”とは、なければ飢えてしまう精神の食糧とでもいうべきもの。“回心”とは、善なる方向へ心を向ける、とでもいうような意味。
自分にとって“日々の糧”であり“回心の契機”となった音楽を中心に、日々の雑多な気持ちを綴っていきたいと思います。

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