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♪天架ける橋 / 古謝美佐子

天架ける橋
天架ける橋 / 古謝美佐子


一時期ちまたに“ヒーリングミュージック”と称されたものが出回っていたけれど、自ら“癒し”を名乗る音楽で癒されたためしはない。癒してあげましょう、なんていう態度がおこがましいのだ。そんな安っぽいもので癒されるほど僕らはまだ心まで支配されてしまったわけじゃない。
この古謝さんのアルバムは本当に心の底から癒される。それは歌っている古謝さんや夫でプロデューサーの佐原さん自身がまず音楽を歌い演奏することで癒されていることがひしひしと伝わってくるからだと思う。おそらく良いことも悪いことも、悦びも嘆きも、ささやかなうれしいことも打ちひしがれるような辛いことも、幾度となくあったであろう、彼女の生きてきた道程の深みがありありと伝わってくる。そんな熟成された古酒のような古謝さんの声。そして意外なほどに沖縄音楽や三線の響きにマッチする弦楽四重奏団。
このアルバムから聴こえてくる音楽が描き出す情景は、過去と現在と未来を、そして彼岸と此岸を結ぶ。
時には自分の遠い先祖を思い、遠い子孫の将来を思い、父や母の生きてきた道のりを思う…そんなことが、今自分がこの世に在る意味を教えてくれるのかも知れない。
お墓参りに行かなきゃね。



一ぬ橋 二橋 天架ける橋や
先立ちゃる夫ぬ 手取てぃ渡す

天に舞い昇る あたら母親ゆ
残る子わん孫に 光給ら

忘ることねさみ 我親習や
肝に抱ちしみてぃ 浮世渡ら

   (天架ける橋 / 古謝美佐子)



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golden blue

Author:golden blue
“日々の糧と回心の契機”のタイトルは、好きな作家の一人である池澤夏樹氏が、自身と本との関わりを語った著書『海図と航海日誌』の一節より。
“日々の糧”とは、なければ飢えてしまう精神の食糧とでもいうべきもの。“回心”とは、善なる方向へ心を向ける、とでもいうような意味。
自分にとって“日々の糧”であり“回心の契機”となった音楽を中心に、日々の雑多な気持ちを綴っていきたいと思います。

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