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♪And I Love Her / The Beatles

A Hard Day's Night - ビートルズがやって来る ヤァ!ヤァ!ヤァ!
A Hard Day's Night / The Beatles


この一週間、なぜだかビートルズばかり聴いていた。とりわけ初期の、青春の始まりのような怖いもの知らずの威勢のよさや、若さならではの無邪気さや、恋の始まりの頃のドキドキした気分を感じさせてくれる瑞々しい楽曲の数々を。
1960年代初頭、古いモラルが跋扈する世の中でビートルたちは、ただ自分たちの好きなことを演る、そのことだけが自分たちのやりたいことだとばかりに、大好きなR&BやR&Rを若さの勢いに任せて演奏していた。きっとただそれだけでよかったはずなのに、彼らの演奏はあまりにも素直でわかりやすく、それは自由な時代の幕開けの気分にあまりにもマッチしてしまって、あっという間に世界的なスーパースターになってしまった。そのことが彼らにとって幸福だったのか不幸だったのかはもはやよくわからないけれど、スーパースターに押し上げられた彼らの演奏からは、少しずつ、その無邪気さや瑞々しさが失われてゆくのだった。

ビートルズの3作目[A Hard Day's Night]の演奏から聴こえてくるのは、そんなめまぐるしく変わる自分たちを取り巻く環境を蹴散らすように、ノリにノッた状態の、トップスピードにのったビートルズ。世間が求めるものと自分たちがやりたかったことの奇跡的な一致がここにはある。それは、例えば恋が始まって深まって行く時期に、お互いに同じものを見て同じものを求め合う様子にも似て、奇跡的かつたった一度しか訪れない幸福な瞬間なのだと思う。
そしてそんな中に潜むほんの少しの翳り。
例えば、“And I Love Her”。甘い甘いラブソングなのに、なぜか悲しみの匂いが滲んでいるのは何故なんだろう。


(拙訳:And I Love Her )

僕の愛を全部彼女に捧げる
それが僕のできることの全て
もし君が彼女に出会ったなら
君だってそうしたいと思うはず
僕は彼女を愛してる

彼女は僕に何もかもくれる
優しさも
彼女がくれるのは
恋人たちの交す甘いキス
僕は彼女を愛してる

僕らのような愛し合い方はきっと終わることはない
彼女がそばにいてくれる限り

暗い空にも
輝いているのは星
この恋が終わることなんてないって
僕は知ってる
僕は彼女を愛してる


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Author:golden blue
“日々の糧と回心の契機”のタイトルは、好きな作家の一人である池澤夏樹氏が、自身と本との関わりを語った著書『海図と航海日誌』の一節より。
“日々の糧”とは、なければ飢えてしまう精神の食糧とでもいうべきもの。“回心”とは、善なる方向へ心を向ける、とでもいうような意味。
自分にとって“日々の糧”であり“回心の契機”となった音楽を中心に、日々の雑多な気持ちを綴っていきたいと思います。

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