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♪Heavy Metal Be-Bop / Brecker Brothers

Heavy Metal Be-Bop
Heavy Metal Be-Bop / Brecker Brothers


70年代ジャズ/フュージョンの金字塔。っていうか、これはむしろファンク。なんなんだ、このぶっとい音は?と思うくらいぶりぶりと迫ってくるベース。タイトで重心の重いどっしりしたドラム。ハイテンションで縦横無尽にうねりまくり、ぎざぎざと鋭角的に上下するフレーズを吹きまくるブレッカー兄弟は、まるで16ビートにのったチャーリー・パーカーとディジー・ガレスピー。大音量で浴びるように聴くと、自分がちびくろサンボに出てくるとろけてバターになる虎になったような気がする、そんな溶けてしまうような熱い演奏。

音楽の気持ちよさには様々な種類があるけれど、素晴らしい表現は常にリズムが良い。単にノリのよさということではなく、スピードの緩急こそあれ、独特のタイム感、リズム感、空気感を持っている、という意味で。例えばどんなに素晴らしい歌詞やメッセージを持った歌でも、リズムが悪ければそのメッセージは伝わらないし、言葉がなくても素晴らしい演奏はなんらかのメッセージをもたらしてくれる。
ブレッカーズのこのアルバムの演奏からは、技術の極限へ挑む彼らのチャレンジ精神、今まで見たことのない地平を目指す心意気、限界を自分で設定しない心の自由さ、みたいなものをたくさん受け取った。そして、見知らぬ地平に挑戦するときは、こんな風に余裕たっぷりで立ち向かうものだということも。



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golden blue

Author:golden blue
“日々の糧と回心の契機”のタイトルは、好きな作家の一人である池澤夏樹氏が、自身と本との関わりを語った著書『海図と航海日誌』の一節より。
“日々の糧”とは、なければ飢えてしまう精神の食糧とでもいうべきもの。“回心”とは、善なる方向へ心を向ける、とでもいうような意味。
自分にとって“日々の糧”であり“回心の契機”となった音楽を中心に、日々の雑多な気持ちを綴っていきたいと思います。

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