L.A.M.F. / Johnny Thunders (拙訳:One Track Mind)
生れ落ちた時に
この歌が思い浮かんだんだ
望みどおり生きていくための歌
混乱の海から魚みたいに跳びはねて
幻惑を生み出し
路上に唾吐いて
何にも振り返らない
それが俺が見つけた心の在り様
氷の覆われた心には
何もかもうらやましく見えるけれど
ちゃんと目を開いてみなよ
でっかい大嘘だらけだぜ
家にいるときがいちばん
自分自身でいられる時だけど
勝手に入って来るんじゃない、という
俺のルールはもうとりあえずはおしまいだ
それが俺が見つけた心の在り様
腕ブンブン振り回す
頬の涙の跡
壁に貼った税金通知
もう全部どうでもいいこと
寂しくなんかないぜ
けど、もしおまえがそいつを治してくれるなら
一晩でいい
おまえがほしい
それが俺が見つけた心の在り様
それが俺が見つけた心の在り様
それが俺が見つけた心の在り様
おまえに届け!
ジョニー・サンダース。
パンク・ロックがムーヴメントになるよりずっと前から、シンプルでランブルなロックンロールを気の向くままにプレイしてきた男。たった38年の人生を成熟なんて一切なしにガキのまんま駆け抜けていった男。わがままで約束にも酒にも女にもだらしないジャンキー。でもなぜか憎めない奴。
19の頃、この歌は僕のテーマ・ソングだった。そして、ここぞというときにキアイ入れるための、いわば「勝負ソング」だった。好きな女の子をデートに誘おうと決心した日に、大嫌いだったアルバイト先を辞める前の日に、アルバイトで貯めた金で家を出ることを決めた朝に。そんな、びびってしまって流されてしまって一歩踏み出すのを躊躇しそうな自分に喝を入れるために、自分自身を鼓吹するために、ヘッドフォンで大音量で聴いていた、そんな記憶がある。自分の中の弱気と不敵の葛藤を、弱気に流されそうな自分に負けないように、気持ちにガソリンを注入するみたいに。
今から思えばたいしたことでもないことに、びくびくしながら、でも何とか何かを踏み出そうとしていたのだ、あの頃は。
音楽は不思議なもので、今聴いてもその頃のリアルな気持ちがすぅーっと甦ってくる。
あの頃の方が良かったとか戻りたいなんて感慨は一切ない、むしろ二度と戻りたくはない。けれど、ジョニー・サンダースを聴いている時、僕は今も19歳なのだ。まだまだこれからどんなことだってやれそうな、そんな気持ちにさせられてしまうのだ。
スポンサーサイト
http://goldenblue67.blog106.fc2.com/tb.php/445-864d4b7e
トラックバック
コメントの投稿