fc2ブログ

Entries

♪461 Ocean Boulevard / Eric Clapton

461 Ocean Boulevard
461 Ocean Boulevard / Eric Clapton


酒とドラッグに溺れシーンから遠ざかっていたクラプトンは、3年のブランクをおいて1974年にこのアルバムでカムバックを果たした。タイトルの[461OceanBoulvird]は録音したスタジオの住所とのこと。マイアミのリゾート風のリラックスしたムードの中でセッションが繰り広げられた様子ののんびりゆったりした音楽は、レイドバックと呼ばれた。
かつて「ロック3大ギタリスト」と称されたジミー・ペイジはレッド・ツェッペリンで、ジェフ・ベックはベック・ボガード・アピスでそれぞれ轟音でエレキギターを轟かせハードなロックを演奏していたのとは対照的に、このアルバムからそんなハードなギターのフレーズは聴こえてこない。聴こえてくるのはのんびりほんわか、どこか間延びしたようなゆったりしたカントリィみたいな音ばかり。発表当時「クラプトンはギターを弾けなくなった」と揶揄されたらしいけれど。

このアルバムは、クラプトンの「ギターの神様」からの決別宣言なのだと思う。
ブルースが好きで好きで純粋に忠実にその音を再現することだけを追求してきたクラプトンは、いつのまにか“ギターの神様”と呼ばれ派手で激しいフレーズを弾き出すことを求められてゆくギャップに苦しんでいた。心から自分が楽しめる音楽を演ろうとして仲間の死に打ちひしがれて心の闇に迷い込んでしまった。
そんな自分から決別するための3年。

「周りの誰が何を言おうと自分は自分の気持ちの求めるままのことをやるだけ。もはや“ギターの神様”でいる必要はない、そんな世界からはもう降りた。たまたま生き残ってしまった残りの人生もはやおまけみたいなものなのだから、気持ちの赴くままに思いのままにやっていくさ。」
のんびりほんわかしたムードの向こうに、そんなひりひりした痛みとあきらめと人生を一度捨てた開き直りをひしひしと感じるのだ。


(拙訳:Give me strength)

神よ、私に、強さを授けてください。
これからも続けていけるだけの強さを。
私の魂の故郷はハイウエイを降りた所。
たくさん過ちを冒してきました。
どうか、強さを授けてください。
これからも続けていけるだけの強さを。


(拙訳:Please be with me)

僕の言葉は何を意味する?
愛について?
自分自身について?
それは突然やってきて変わってしまう
色眼鏡なしに見てみてよ
ここに座って 僕のベッドに寝転んで
僕のいったことが何だったのか考えている
そしてわけがわからなくなってしまうんだ

僕の溜息から読み取ってくれないか
ジプシーみたいに
そして教えてよ
僕の心の奥底が知りたいんだ
君には見えているのだろう?
だからいっしょににいてほしい

今まで聞いたことのうち一番こましなことは
愛する気持ちも言葉から生まれるってこと
休息はすべて不合理に見えるけれど
結局のところなんであれ確信なんてないから

僕の溜息から読み取ってくれないか
ジプシーみたいに
そして教えてよ
僕の心の奥底が知りたいんだ
君には見えているのだろう?
だからいっしょににいてほしい


スポンサーサイト



この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
http://goldenblue67.blog106.fc2.com/tb.php/420-124569e3

トラックバック

コメント

コメントの投稿

コメントの投稿
管理者にだけ表示を許可する

Appendix

Profile

golden blue

Author:golden blue
“日々の糧と回心の契機”のタイトルは、好きな作家の一人である池澤夏樹氏が、自身と本との関わりを語った著書『海図と航海日誌』の一節より。
“日々の糧”とは、なければ飢えてしまう精神の食糧とでもいうべきもの。“回心”とは、善なる方向へ心を向ける、とでもいうような意味。
自分にとって“日々の糧”であり“回心の契機”となった音楽を中心に、日々の雑多な気持ちを綴っていきたいと思います。

Calendar

10 | 2021/11 | 12
- 1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 - - - -

Gallery

Monthly Archives