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♪Smells Like TeenSpirit / Nirvana

Nevermind
Nevermind / Nirvana


(拙訳:Smells like teen spirit)

まず銃を調達して そして友達を連れてこいよ
見境なくしたり、ごっこしたりして楽しもうぜ
彼女はひどく退屈してるけど こんなに頑ななままじゃないか
おれ ひどい言葉 思いついた
ハローハローハローハローハローハローハローハローハローハロー
How Low?

明かりを消したほうが危険は少ない
ごきげんはどうよ? 楽しませてくれよ
ばからしさと虚しさしか感じないけれど
ごきげんはどうよ?楽しませてくれよ
ムラート
アルビノ
モスキュート
リビドー

物事をうまくこなすことが下手くそなんだ
このすばらしい才能に祝福された気分になるのさ
おれたちの仲間はいつもそんなんだったし
きっと最後までこのままなのさ

ハローハローハローハローハローハローハローハローハローハロー
ひどいもんだな

明かりを消したほうが危険は少ない
ごきげんはどうよ? 楽しませてくれよ
ばからしさと虚しさしか感じないけれど
ごきげんはどうよ?楽しませてくれよ
混血児
白子

性的衝動

もう忘れてしまった
なぜ味わいたいのかを
そう たぶん笑いたかったんだろう
まったく 難しかったよ
たかがそんなことが とても
でもいいや どっちみち まるで気にしない

ハローハローハローハローハローハローハローハローハローハロー
How Low?
混血児
白子

性的衝動
否定
拒絶
否定
否定
否定



十代の暗闇をもう一曲書こうとしてこの曲を選んだものの、実はこの曲のタイトルの「Teen Spirit」はデオドラントの名前で、「十代の精神を今でも持っている」という賛辞ではなく、「“ティーンスピリット”の匂いがする」程度の意味なのだそうだ。いずれにせよこの曲は1991年のアメリカを覆いつくし、いわゆるグランジ・ロックの火付け役となり、形式的なヘヴィメタルのシーンからの退場を迫る大ヒットになった。

この曲の作者、カート・コベイン。僕よりわずか10日ほど早くアメリカ西海岸シアトルで生まれている。そして僕が今の会社に就職した1994年に、ショットガンで自殺している。僕は40歳になったけれど、奴は永遠に27歳でもはや同い年ではなくなってしまった。

カート・コベインは、この曲を深読みされるのを嫌い「意味はない。ただのゴミだ。」と主張していたらしい。多分そうなのだろう。そのとき思いついたフレーズをつなぎあわせた支離滅裂な世界。その全体に漂う自嘲的なまでの絶望感。
「反抗」や「反逆」までもがパロディに取り込まれてしまった90年代にはもはや、絶望すら自嘲するしかなくなっていたのだと思う。嘲笑するしかない時代の中で、子供たちの夢は幼いうちから摘み取られ、いい子ちゃん養成ギプスをはめられて学校で飼育され、ギプスの効果で嘲笑と退屈しのぎだけは大人たちよりも格段に上手くなった…そんな世代の子供たちの気分に見事にはまったのだろう。

呪文のように繰り返される「Hello」。目の前の相手に向かって本当は発したいその言葉が、実際発音される時には「How Low?」になってしまう心の歪み。それこそが心の暗闇。カート・コベインはその暗闇に真正面から向かい合って、暗闇に飲み込まれてしまった。

誰もが実はエッジの上を歩いている。一歩足を踏みはずせばその下には真っ暗な闇が口を開けて待っている。バランスをしっかり保って、足踏みはずさないように歩かなければならない。ストレスフルな時代だと思う。


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golden blue

Author:golden blue
“日々の糧と回心の契機”のタイトルは、好きな作家の一人である池澤夏樹氏が、自身と本との関わりを語った著書『海図と航海日誌』の一節より。
“日々の糧”とは、なければ飢えてしまう精神の食糧とでもいうべきもの。“回心”とは、善なる方向へ心を向ける、とでもいうような意味。
自分にとって“日々の糧”であり“回心の契機”となった音楽を中心に、日々の雑多な気持ちを綴っていきたいと思います。

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