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♪Stand by Me / John Lennon

Rock N Roll
Rock and Roll / John Lennon


(拙訳:スタンド・バイ・ミー)

夜が来て世界を真っ暗闇の中 
月だけが僕らの明かりだとしても
怖くない 何も怖くない
君がそばにいてくれさえすれば
だから、僕のそばにいて
僕のそばにいてほしい

仰ぎ見る空が落ちてきて
あの山が海の中へ崩れ落ちたとしても
泣いたりしない 涙なんて見せないさ
君がそばにいてくれさえすれば
だから、僕のそばにいて
僕のそばにいてほしい

たとえどんなことがあっても



1975年にリリースされたアルバム『ROCK AND ROLL』は、いわゆるオールディーズと呼ばれる古いロックンロールのカバー・レコードだった。
僕は、あらゆるジョン・レノンのレコードの中で、このアルバムに刻み込まれたジョンの姿が、一番ジョンらしいと思う。
少年時代に愛聴していたであろうロックンロールを、少年時代のように嬉々として無邪気にシャウトするジョン。そこには、ただの一人のロックンロールが大好きな男の姿がある。今までの色んな幻想を全部ご破産にした、裸のジョン・レノンの姿が。

孤独と絶望のどん底でぎりぎりまで追い詰められたジョンは、自らのルーツに立ち返ることで何とか自分を立て直そうとしたのだと思う。
これから先どこへ向かうべきなのか?そのことを再確認するために、すべてを一度天井裏に放り上げて、シンプルにルーツに立ち返ってみる必要があった。
そしてそこで得た答えは、きっととてもシンプルなものだったのだと思う。
思いのままに、シンプルに、自分らしく生きること。
それこそが少年時代にジョンがロックンロールから受けとったメッセージそのものだった。

それにしても、このアルバムのジョンのかっこよさったらどうよ。
例えばこの『Stand by Me』。
ありふれた凡庸なラブソングが、こんなにもリアルに生々しく、今も説得力を持って響いてくる。


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golden blue

Author:golden blue
“日々の糧と回心の契機”のタイトルは、好きな作家の一人である池澤夏樹氏が、自身と本との関わりを語った著書『海図と航海日誌』の一節より。
“日々の糧”とは、なければ飢えてしまう精神の食糧とでもいうべきもの。“回心”とは、善なる方向へ心を向ける、とでもいうような意味。
自分にとって“日々の糧”であり“回心の契機”となった音楽を中心に、日々の雑多な気持ちを綴っていきたいと思います。

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