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♪Quiet Kenny / Kenny Dorham

静かなるケニー
Quiet Kenny / Kenny Dorham


不動のエースやホームラン王よりも、7回の裏一死一・二塁で左打者相手にワンポイントでリリーフしてピシャッと抑えて次へ引き継ぐセットアッパーや、打率こそ2割5分そこそこでも三遊間を横っ飛びしてあっという間にゲッツーに仕上げてしまう遊撃手、みたいな小粒でもぴりりと効いたプレイのできる選手が好きだ。村上春樹氏が『ポートレイト・イン・ジャズ』の中でケニー・ドーハムのプレイを小気味良い内野手に例えているのを読んで、あー、なるほど、と自分がドーハムを好きなわけがわかった気がした。
派手でもなく地味でもなく特別特殊なプレイをするわけでもなく、革新性や斬新な解釈もなく、真っ暗闇になるようなブルーズでもなく、まるで日記に綴る呟きや憧れのように淡々と甘酸っぱく、時に儚げなプレイ。ただ自分らしい表現をシンプルに・・・だけを心掛けてるような感じがぐっとくるのです。とりわけMy Idealのリリカルでどこか甘酸っぱい匂いのする、過度にならないそこはかとないセンチメンタルさが好き。トミー・フラナガン(P)の楚々としたプレイがそれに寄り添う。歴史に残るような名盤ではないが、心に響く好盤です。


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golden blue

Author:golden blue
“日々の糧と回心の契機”のタイトルは、好きな作家の一人である池澤夏樹氏が、自身と本との関わりを語った著書『海図と航海日誌』の一節より。
“日々の糧”とは、なければ飢えてしまう精神の食糧とでもいうべきもの。“回心”とは、善なる方向へ心を向ける、とでもいうような意味。
自分にとって“日々の糧”であり“回心の契機”となった音楽を中心に、日々の雑多な気持ちを綴っていきたいと思います。

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