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♪Tennesee Waltz / 綾戸智絵

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綾戸智絵



綾戸智絵は1957年9月10日に大阪府で生まれた。
両親の影響でジャズとハリウッド映画に囲まれて育った彼女は、3才でクラシック・ピアノを始める。教会ではゴスぺルを歌い、中学に通いながら夜はクラブでピアノを弾き、17才で単身渡米。ロサンジェルスと大阪を行き来する生活が始まった。その後、ニューヨークでゴスペル・クワイヤーのメンバーに加わり結婚、一児をもうけるが離婚。91年帰国後は、通訳、英語の観光ガイド、デパートの販売員、ジャズ・ボーカルの教師など数々の職業を経験しながら、大阪のジャズ・クラブなどでも歌い始め、自主制作盤を3枚制作する。
98年6月、40才にしてアルバム「For All We Know」(98/6/21)でプロ・デビュー。
以来、年間100回以上のコンサートで歌い、毎年2枚のCDを発表している。
(綾戸智絵公式ファンクラブ・サイトhttp://www.ayado-club.com/より)
その後の綾戸さんの活躍はご存知の通り。あまりにもキャラが濃すぎてメディア露出が多すぎるとすぐ飽きられ過去の人にされてしまうのでは?とも思ったけれど、綾戸さんのパワーの前にはそれも杞憂だったようです。

音楽の魅力は、結局のところ「人」の魅力だ。
もちろん音楽のみにかかわらず、あらゆる芸事、もしくはあらゆる表現について言えることだろうけど、つまるところは「人」の魅力。その人の生きてきた過去や生きることへの姿勢の魅力。
綾戸さんの音楽が心に響くのは綾戸さんの音楽に魂がこもっているからだ。弾き出される音、歌われる言葉のひとつひとつに力が漲っているというか、とにかくパワフルだ。それも力こぶ入った暑苦しい魂の込め方ではなく、あくまで自然体に自分の魂のカタチをさらけだしている。歌えることの喜びとともに。
ゴシップ的には、やんちゃな幼少時代のことや、NYでの結婚、DVと離婚、シングルマザー、或いは乳がんのことが取りざたされる。それらの自身の歩んできた道に媚を売ることなく、そのことをしっかり受け止めた上で、今ここに在る自分自身の存在を肯定する力強さ。
綾戸さんの生きることへの姿勢そのものが、彼女の音楽をより魅力的にしているのだと思う。


テネシーワルツの調べに乗せて
愛しい人と踊っていたの
友達が偶然やってきて
あたしは彼を紹介したわ
そしてしばらく一緒に踊ったの
そして彼女は、あたしから愛しい人を奪い去ってしまった

なんて罪なテネシーワルツ
高い代償を支払って、そのことをやっと知ったの
でももういいの
全部終わったこと
けれど涙が零れ落ちてしまうの
全部テネシーワルツのせいよ


綾戸さんがコンサートで必ず歌う「Tennesee Waltz」。
原曲は、友人に彼氏を盗られた思い出を歌う、実はけっこう悲しい歌だが、アヤドにかかればこんな感じだろうか?

『あの男、ほかの女のとこへ行ってしまいよった
まぁ、ええわ。あんな男
せやけど、なんでやろ 涙が止まらへん
ぜんぶテネシーワルツのせいやねん』

去った男への恨み辛みを並べるでもなく、悲しみに浸りきるでもなく、思い出は思い出として、痛みは痛みとしてちゃんと受け止めた上で、前を向いて生きようとする力強さを与えてくれる。
というか正確には、綾戸さん自身が歌うことで力強くなろうとしているのがよくわかるからこそ、その姿に勇気づけられるわけですが。



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golden blue

Author:golden blue
“日々の糧と回心の契機”のタイトルは、好きな作家の一人である池澤夏樹氏が、自身と本との関わりを語った著書『海図と航海日誌』の一節より。
“日々の糧”とは、なければ飢えてしまう精神の食糧とでもいうべきもの。“回心”とは、善なる方向へ心を向ける、とでもいうような意味。
自分にとって“日々の糧”であり“回心の契機”となった音楽を中心に、日々の雑多な気持ちを綴っていきたいと思います。

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