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♪そのぬくもりに用がある / サンボマスター

新しき日本語ロックの道と光
新しき日本語ロックの道と光

サンボマスター

新しく出てくる若いバンドに興味が持てなくなってもうずいぶんになる。ロックの名で呼ばれる表現のスタイルはある程度出尽くしてしまって、何を聴いても「○○風」か「○○+△△」だな、なんて推測できる程度の刺激しかなかった。
そんな中で偶然耳にしたサンボマスター。
こいつらにはノック・アウトされた。
ぱっと見、デブでめがねでオタクっぽくて本当に冴えない感じのVo&G:山口隆はじめ、ふつーにイケてないお兄ちゃんたち3人組。聴いてて気恥ずかしくなるくらいのストレートな感情表現。ただの自己憐憫や自己陶酔じゃなく、いろんな出来事やいろんな思いがくしゃくしゃになったうえで、それでも前を向こうとして吐き出されたような言葉と音。こんな形で表現する以外に表現の術がないような思い。
そんな、ロックという表現が自分たちにとって本当に必要だからこそ演奏している、ということがひりひりするくらい伝わってくる。溢れ出しそうな心の中の澱を、こんな形で吐き出さないことには壊れてしまいそうな思いのカタマリ。
曲中の叫び、「言葉に出来ないからギターを弾く訳ですよっ!!」
…そのシャウトの中に、サンボマスターのすべてがある。
あなたにもぜひ聴かせたい。ちょっと気恥ずかしいけれど。




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golden blue

Author:golden blue
“日々の糧と回心の契機”のタイトルは、好きな作家の一人である池澤夏樹氏が、自身と本との関わりを語った著書『海図と航海日誌』の一節より。
“日々の糧”とは、なければ飢えてしまう精神の食糧とでもいうべきもの。“回心”とは、善なる方向へ心を向ける、とでもいうような意味。
自分にとって“日々の糧”であり“回心の契機”となった音楽を中心に、日々の雑多な気持ちを綴っていきたいと思います。

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