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♪Rain Dogs

Rain Dogs
Rain Dogs

Tom Waits

初めて聴いたときの印象は「??○△□??なんじゃこりゃ?」二度、三度聴いてもやはり「??○△□??なんじゃこりゃ?」…しかしそのいつまで経っても耳に馴染む事のない違和感が、だんだんと快感になってくるから不思議。異国風とか無国籍、といった言葉では表現しきれない、むせ返るような強烈な質感を伴った『におい』。あえて例れば、一昔前の香港やバンコクあたりの繁華街の裏路地を曲がったいかにもやばい感じのする街の感じがプンプンする。酒とタバコと屋台の油くささと、女の化粧や犬の小便の入り交ざったような臭いや裸電球やネオンライトの照らす華やかさと暗部のコントラスト、ラジオやクラクションや英語以外の早口でまくしたてる口ゲンカ・・・そんな臭いと光りとノイズの非調和的調和。そして、そんなアバンギャルドな音の洪水の次にほろっと泣けてくるようなせつないメロディ。酔っぱらいの溜息。

都会に生きる偏屈男の少し滑稽な物語たちを、がさつに下品に、そして優しく歌うトム・ウェイツ。歌そのもののキャラクターになりきる役者なのか、それとも歌の登場人物同様の偏屈男なのか、そんなことはどうでもいい。そこに描き出される強烈な人間臭さにただ乾杯したくなる。



頭ん中ぐるぐる回ってら
心臓はもう靴の中
燃え上がるテムズへも行ったさ
けど連れ戻されちまったよ
男どもはべらせて彼女は嘲笑う
骨身にしみるぜまったく
いつだってくたばる準備はできてるんだぜ
故郷の名を呼びながら

世界があっちこっち飛んだりはねたり
ポケットには黄金が山盛りだった
けど雲がそれを覆い隠しちまった
吹く風が身にしみる
誰の手助けも要らないさ
孤独ってモンを学習してきたからな
いつだってくたばる準備はできてるんだぜ
故郷の名を呼びながら

  (拙訳:Anywhere lay may haed)





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golden blue

Author:golden blue
“日々の糧と回心の契機”のタイトルは、好きな作家の一人である池澤夏樹氏が、自身と本との関わりを語った著書『海図と航海日誌』の一節より。
“日々の糧”とは、なければ飢えてしまう精神の食糧とでもいうべきもの。“回心”とは、善なる方向へ心を向ける、とでもいうような意味。
自分にとって“日々の糧”であり“回心の契機”となった音楽を中心に、日々の雑多な気持ちを綴っていきたいと思います。

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