ご無沙汰しています。 仕事で沖縄に行っていました。 一泊二日の駆け足で必要な場所を訪れただけ、しかも梅雨の真っ最中であいにくの曇天だったのですが、沖縄の空気はじゅうぶん満喫してきました。 訪れたのはとある海藻の養殖地。 海藻の養殖というのは生育そのものは自然に任せるしかなく、人間ができることはそれが一番いい状態で育つための環境づくりであるがゆえ「漁業というより農業に近い。」と産地の方がおっしゃっていました。 近年は地球温暖化の影響で海水温が上がり珊瑚がどんどん死滅していているのだそうで、産地では珊瑚の養殖と育成にずいぶん力を入れているとのこと。珊瑚があるからたくさんの魚が集まり、そこに豊かな生態系が現れるからこそ、しっかり海藻が育つ。農業で土作りが大切なのと同じことなんだな、と実感。 僕たち都会の消費者というのはとてもわがままで、いつだって経済力を盾にええとこどりばかりをしてきた。生産地のことなど考えもしないでまるでイナゴの大群みたいに群がってはある産地を食い尽くしては次の場所を探しまた食い尽くす。そのくせ観光旅行で訪れると勝手に感動して「この美しい環境を守りたい。」などとうそぶく。そこで暮らしている人の生活のことなどまるで考えない。 けど、そこにもまぎれもなくその土地に暮らしている人々の生活がある。 沖縄には大きな産業がない。だからこそ将来に自分の子ども達の食いぶちを残していくためにも、ちゃんと循環していく産業を守り育てることを自覚的に取り組んでおられる。都会の消費者は、自分たちの暮らしを支えるひとつひとつのことが、その土地の人々のいろんな思いからできあがっていることに無知ではいけないなぁ、と強く思った。一方的に収奪し消費する人と奴隷のように都会の人が望むものを作る人がいる、そんな植民地主義の時代じゃない。お互い持ちつ持たれつの共存関係なんだということ。 そしてそれは、基地のことや発電所のことも同じ。暮らしていくためにそれを誘致せざるをえなかった(或いは反対する術もなく押しつけられた)土地の人々の思いや、そのことによる恩恵を自分たちが享受していることを無視して都会の都合だけを押しつけてはいけない。 登川誠仁ライブ!~Just One Night at Cay 2010.8.29~ / 登川誠仁 仕事の合間で一時間ほど国際通りでフリータイムができ、同行者が皆おみやげ探しに商店街をうろうろする中、僕は真っ先にレコードショップへ。登川誠仁師匠の、昨年夏に行われたライヴを収録した二枚組をゲットしました。ライヴ完全収録で、誠仁師匠の「トーク」(沖縄では“ゆんたく”という)が全140分中35分も収められているのがうれしい。
もちろんネットでも買えるのだけれど、沖縄でお金を落としてくることが自分の義務だと思ったのです。
この素晴らしい芸能をこれからも守ってほしいから、そのための「支持一票」みたいなものかな。
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訪れた村は有数の美しいビーチがあるリゾート地でもあるのですが、確かに現地の人は泳がないと言っていました。「どこが楽しいかさっぱりわからんサー。」って。地元にあるとそういうものなんでしょうね。僕も京都に居ながら寺社仏閣まるで興味ないですもん(笑)。わざわざ来る人から見たらもったいない話ですが。