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♪Chet Baker Sings / Chet Baker

Sings
Sings

Chet Baker

僕がこのレコードを聴きたくなるのは、きまって真夜中の一人の時間だ。
ロマンチックなジャズ・ヴォーカルの名盤として必ずピックアップされるのがこのアルバム。確かにロマンチックだ。けど、うっとり聴き惚れるというよりはぎしぎしと心を締め付けてゆく感じ。そんな、どうしようもないようなこのレイジーさ。隠し切れない孤独と狂気が、甘く、クールでムーディでロマンチックなフレーズの隙間からぽろぽろこぼれ落ちてくる。
クールなトランペッターとして十分名を馳せたチェットが、歌わざるを得なかった理由。彼の中で抑え切れない過剰な何か。それこそがこのアルバムをいつまでも鈍くしかし鋭く光り輝かせている。



ちょっとへんてこなヴァレンタイン
甘くて喜劇的なヴァレンタイン
きみはぼくを微笑ませてくれる
まるで笑い袋みたいにね
写真になんて残せっこない
素敵な芸術作品
ギリシャ悲劇より型ばらずに
ほんの少し口下手のくせに
きみの話はいつもスマート
もしきみがぼくのこと気にかけてくれてるのなら
髪型はそのままでいて
ささやかなヴァレンタイン
いつまでも続いてほしい
そしたら毎日がヴァレンタイン

  (拙訳:マイ・ファニー・ヴァレンタイン)








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golden blue

Author:golden blue
“日々の糧と回心の契機”のタイトルは、好きな作家の一人である池澤夏樹氏が、自身と本との関わりを語った著書『海図と航海日誌』の一節より。
“日々の糧”とは、なければ飢えてしまう精神の食糧とでもいうべきもの。“回心”とは、善なる方向へ心を向ける、とでもいうような意味。
自分にとって“日々の糧”であり“回心の契機”となった音楽を中心に、日々の雑多な気持ちを綴っていきたいと思います。

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