fc2ブログ

Entries

♪ Amezing Bud Powell Vol.1 / Bud Powell

Amazing Bud Powell 1
Amazing Bud Powell 1
Bud Powell


ピアノという楽器はどちらかというと女性っぽいというか、華麗で優雅といったイメージがある。ジャズ・ピアノといわれて一般的に真っ先にイメージするのはチック・コリアやキース・ジャレットのあの感じじゃないでしょうか?バド・パウエルのピアノはそんな華麗や流麗とは対極にある、ごつごつとして男臭く脂ぎった生々しい音楽。パウエルのピアノを聴くたびにピアノという楽器の正式名称は“ピアノ・フォルテ”だったんだよなぁ、と思う。

パウエルの作品からは時折、ピアノの音の後ろで「ウーッ、ウーッ」という唸り声が聴こえる。最初はなんだかわからなかった。パウエル自身の唸り声であると気付いてからますますこの人が好きになった。本当に、心の底から音楽と同化してしまうほどの愚直な男。今起きている目の前の出来事に全身全霊をかけて燃え尽きてしまう男。自分の中から溢れ出るものを必死に鍵盤の上で表現しようとする切迫感がひりひりと伝わってくる。しかもそこに苦痛や悲哀といったものは一切なく、本当に今ある自身のすべてを今この瞬間に表現しようとする純粋さ。パウエルの音楽が心を揺さぶるのは、誰も真似できないそんな純粋さへのあこがれなんだと思うのです。

しかし、そんなピュアでイノセントな男がまともな社会生活を営めるわけもなくデビューから数年で精神を崩壊し、不遇の晩年を過ごした後、41才の若さで亡くなる。けれどそのことを決して不幸だとは思わない。






スポンサーサイト



この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
http://goldenblue67.blog106.fc2.com/tb.php/342-d6a38cf9

トラックバック

コメント

コメントの投稿

コメントの投稿
管理者にだけ表示を許可する

Appendix

Profile

golden blue

Author:golden blue
“日々の糧と回心の契機”のタイトルは、好きな作家の一人である池澤夏樹氏が、自身と本との関わりを語った著書『海図と航海日誌』の一節より。
“日々の糧”とは、なければ飢えてしまう精神の食糧とでもいうべきもの。“回心”とは、善なる方向へ心を向ける、とでもいうような意味。
自分にとって“日々の糧”であり“回心の契機”となった音楽を中心に、日々の雑多な気持ちを綴っていきたいと思います。

Calendar

10 | 2021/11 | 12
- 1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 - - - -

Gallery

Monthly Archives