The Complete Recordings Robert Johnson
(拙訳:Me and The Devil Blues)
今朝早く、おまえが俺ん家のドアをノックした。
今朝早く、おまえが俺ん家のドアをノックした。
「あぁ、ミスター・デヴィル。いつかこの日が来ると思うてたわ。」
俺とミスター・デヴィルは、並んで通りを歩いた。
俺とミスター・デヴィルは、並んで通りを歩いていた。
あの女をしばきまわしたんねん。こころゆくまでな。
あの女は言うだろう。「なんでこんなひどいことすんのよ!」
(俺に酷い仕打ちをした仕返しだって、知ってるくせによ)
あの女は言うだろう。「なんでこんなひどいことすんのよ!」
地中深くからやってきた、邪悪な魂のせいに違いないわいな。
俺のからだは、ハイウェイの側に埋めてくれ。
(俺が死んでからの話や、気にすんな。)
俺のからだは、ハイウェイの側に埋めてくれ。
そしたら俺の魂は、グレイハウンドで旅に出れるからな。
ロバート・ジョンソンの歌が、まるで地獄からの使者のように聴こえるのは、決して録音状態のせいだけではない。ロバート・ジョンソンの歌には悪魔的な怨恨がつきまとう。そして彼の歌には常に「死」への意識がある。まるで自分が若死にするのを予言していたかのような。
多くのアーティストに影響を与えた伝説のブルースマン、天才ギタリスト、死に様も含めた荒くれた人生…
ブルース・ギタリストとしてのジョンソンは、一説にはクロスロードで悪魔に魂を売り払い引き換えにそのギター・テクニックを手に入れたとさえ言われているくらいすごい。ほんとにギター一本でこの音?と思うくらい。しかし同時にジョンソンは、20世紀最高の詩人でもあった。彼の歌う詞には、アルチュール・ランボーの、絶望的なまでの孤独と自我に向き合う姿が確かに引き継がれている。
俺のからだは、ハイウェイの側に埋めてくれ。
(俺が死んでからの話や、気にすんな。)
俺のからだは、ハイウェイの側に埋めてくれ。
そしたら俺の魂は、グレイハウンドで旅に出れるからな。
死してなお自由を求めるロバート・ジョンソンの魂。その過剰なまでの自由への渇望が、彼の孤独の深さを思い知らせる。
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