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♪No Expectations

Beggars Banquet
Beggars Banquet

Rolling Stones

(拙訳:No Expectations)

駅へ連れて行ってくれ
列車に乗せてくれ
またここを通ることになるなんて
予想もしなかったなぁ

かつては大金持ちだった
今じゃまた貧乏人
この短い、けど甘美な俺の人生は
いまだ誰も味わったことはない

おまえの心はダイヤモンド
真珠を豚に投げつける
おまえが去ってゆくのをただ見送った
おまえは俺の心の安らぎまで
持ち去ってしまったんだ

俺たちの愛は、石にぶつかって飛沫を上げる水のようだった
俺たちの愛は、音楽のよう
やってきて、行ってしまった

空港へ連れて行ってくれ
飛行機に乗せてくれ
またここを通ることになるなんて
予想もしなかったなぁ



今も世界最高のロックバンドとして君臨するザ・ローリングストーンズ。その45年以上の歩みの中で一番凄いと思うアルバムが、1968年発表『BEGGARS BANQUET』。
それまでのストーンズは黒人音楽好きのお兄ちゃんがビートルズに対抗して更に突っ張ってワルを売りにしてる、みたいな感じがある。悪ぶってはいてもちょっとあどけないような純粋さ、ある種のひたむきさがある。それに比べてこのアルバムのどす黒さというか重さというか黒光りするような質感はなんだろう。なんというか、このアルバムには悪魔に魂売り渡してしまったような凄みがある。実際ブライアン・ジョーンズは、悪魔に魂を引き換えたかのように翌年自宅プールで溺死する。そしてブライアンの魂と引き換えに、ストーンズは本物のブルースを手に入れた。

このNo Expectationsの美しいまでのスライドギター。
まるで死を予期しているかのような淡々とした絶望感があふれる詞。

ブルースの音楽としての型式をコピーして素晴らしい音楽を作り上げたバンドはいくつもある。けれど、ここまでブルースのスピリットを体現したバンドはストーンズを置いて他にない。ブライアンの魂と引き換えにミックやキースが得たスピリット、それこそが彼らが今も現役でロックをプレイし続けることが出来る理由だと思う。



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golden blue

Author:golden blue
“日々の糧と回心の契機”のタイトルは、好きな作家の一人である池澤夏樹氏が、自身と本との関わりを語った著書『海図と航海日誌』の一節より。
“日々の糧”とは、なければ飢えてしまう精神の食糧とでもいうべきもの。“回心”とは、善なる方向へ心を向ける、とでもいうような意味。
自分にとって“日々の糧”であり“回心の契機”となった音楽を中心に、日々の雑多な気持ちを綴っていきたいと思います。

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