Sounds of Silence Simon & Garfunkel
(拙訳:サウンド・オブ・サイレンス)
こんにちは、暗闇君
僕のたった一人の古くからの友人
今日も君と話をしたくって
なぜって
僕が眠っている間に幻影が残していった種が
僕の脳みその中で育っては繰り返すんだ
沈黙の音楽を伴って
不安定な夢の中を僕は一人歩いていた
コブルストーンの狭い通りを
街灯に目が眩み
僕は寒さに襟を立てて黙り込む
ネオンライトのフラッシュが僕の目に突き刺さり
夜は引き裂かれ
沈黙の音楽に触れた
そして裸の光の中で僕は見たんだ
1000人、いやもっとそれ以上の人々が
話すことなく語り合い
聴くことなく耳を傾け
決して分かち合うことが出来ない声で歌を書く
そしてそのことに誰も気に留めることすらなく
沈黙の音楽を乱すものは無い
「そんな馬鹿な」と僕は呟く
沈黙はまるで癌のように転移していく
僕が君に伝えたかった言葉を聴いてほしい
あなたへとさしのべた手をとってほしい
けど僕の言葉は静かに降り注ぐ雨粒のように
沈黙の井戸の中でこだましているだけ
そして人々は拝み祈る
自分たちで創り上げたネオンの神様に
ネオンサインは激しく警告し続ける
「預言者の言葉は地下鉄の壁や下水道の穴に記されている」と
沈黙の音で囁いている
ザ・サウンド・オブ・サイレンス…沈黙の音楽、静寂の音って???
ありえない、けれど「沈黙の音楽」=「無音」ではない。
「死」がイコールそのまま「無」ではないように、The Sound of Silenceは確実に存在する。
(蛇足ですがHNのgoldenblueにもそんな思いを込めています。金色の青?ってどんな色?それとも黄金の憂鬱?)
サイモンとガーファンクルに出会った時、彼等への評価は軟弱で女々しい懐メロでしかなかった。けどある時この歌の訳を知って衝撃を受けたのを覚えている。ただの柔なポップソングだと思っていたものが、こんなにも深く孤独でへヴィな世界を表現していたことに。或いはこんなにも絶望的な詩を持った歌が世界中で愛され歌い継がれていく皮肉に。
1966年にこの歌で提示された世界の孤独と絶望は、40年後の2006年、あまりにもありふれた痛みとして僕らの前に広がっている。ポール・サイモンが予言したとおり、それは癌のように広がって、もはや末期的ですらある。
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