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♪「虹の上しか歩いちゃいけない。M.LIONが教えてくれた。」

“佐野元春祭り”の記事をもうひとつ。
発売中の「別冊カドカワ 総力特集 佐野元春」の巻末の方に、いろんなミュージシャンや著名人のコメントを集めた“あなたにとっての佐野元春”みたいな記事があって“佐野元春の一番好きな曲”という質問があった。その中でHEATWAVEの山口洋が“君を連れてゆく”を挙げているのを見てにやりとした。この曲、96年に出ていた佐野元春トリビュート・アルバムの中でHEATWAVEが、まるで自分の曲のような素晴らしいカバーをしていたのを思い出したからだ。

BORDER
Border- A Tribute to Motoharu Sano -

1.ニューエイジ / ザ・グルーヴァーズ
2.悲しきレイディオ / 川村かおり
3.サンチャイルドは僕の友達 / GREAT3
4.SUNDAY MORNING BLUE / HAL FROM APOLLO '69
5.ストレンジ・デイズ / Dr. Strange Love
6.99ブルース / nanaco
7.約束の橋 / b-flower
8.空よりも高く / プレイグス
9.情けない週末 / オー!ペネロープ
10.君を連れてゆく / ヒートウェイブ

このアルバムに参加したGREAT3の高桑圭やプレイグスの深沼元昭(現:Mellow-Head)らはその後、コヨーテ・バンドに参加することになるし、HEATWAVEの山口洋やTHE GROOVERSの藤井一彦とも佐野は度々共演している。そういうきっかけになったという意味でも感慨深いアルバム。(GROOVERSとのライヴ「本日のスペシャルゲスト・ギタリストを紹介します」とステージに呼ばれて嬉々としてギターを弾くところなんてとてもかっこいい。)
そしてプロデューサーが佐藤奈々子であるということも、とても感慨深いものがある。
「虹の上しか歩いちゃいけない。M.LIONが教えてくれた。」…このCDの帯にあったコピー。“LION”とは、奈々子が佐野に命名したニックネームなんだそうだ。ピアノを弾きながら歌う元春の姿が、「上を向いて吠えるライオンのように見えた」からだという。
二人はかつて、ともに音楽を作っていた。そして恋人同士だった。

 サブタレニアン二人ぼっち (作詞:佐藤奈々子 作曲:佐藤奈々子・佐野元春)
 ピアニストの恋人(作詞:佐藤奈々子 作曲:佐藤奈々子・佐野元春)

二人は77年から79年にかけて3枚のアルバムを発表し、しかしそれらはまったく売れず、失意のうちにコンビを解消。奈々子はspyというニュー・ウェーヴ・バンドで歌ったあと、写真家になり、オランダ人と結婚してパリに移住していた。
それから20年の後に、それぞれが独立した存在としてエールを送る。そんな関係を、とても素敵だと思う。

当時の佐野元春について佐藤奈々子が語る大好きなエピソードを。
「事情があるようなことを言っちゃってね。突然一ヶ月くらい居なくなっちゃって、随分音沙汰が無いからどうしたのかな?と思って心配していたらね、突然車で現れたの。毎日毎日教習所に通っていたのね。彼はそんな素敵な子だったのよ。(中略)かわいいでしょう。そういう男の子って日本になかなか居ないと思うんだけれど佐野君はそんな子だったの。子供みたいに嘘つきでね、でも その嘘は全然悪気の無い嘘でね、自分が一番大事にしているものを自分の好きな人に 一番素敵な形であげたいわけね、彼は。だから それが嘘だったりするけれど それを貰う人間は 嘘でも本当でも それが素敵だったら凄く嬉しいの。だって そこにある「あげる」という気持ちに嘘は無いわけでしょう?私がこれまであった人の中で、あんなにチャーミングなうそつける人は佐野君しかいないよ。あの子はサリンジャーの「ライ麦畑でつかまえて」のコールフィールドをそのまま地でやっているような男の子だったの。」(下村 誠著 「路上のイノセンス」より)


YouTubeで佐藤奈々子さんの素敵なライヴを見つけました。
I Wish To Be Your Guitar / nanaco & Susumu Osada



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コメント

[C360]

名盤さん、こんにちは。
佐藤奈々子さん、素敵ですよね。I WISH TO BE YOUR GUITARなんてささやかれたらもうまいってしまいます。
  • 2011-02-14 08:08
  • goldenblue
  • URL
  • 編集

[C358]

おっ!、佐藤奈々子が、しかも長田進と。
今からYOUTUBE行ってきます。
  • 2011-02-12 19:30
  • 名盤!
  • URL
  • 編集

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golden blue

Author:golden blue
“日々の糧と回心の契機”のタイトルは、好きな作家の一人である池澤夏樹氏が、自身と本との関わりを語った著書『海図と航海日誌』の一節より。
“日々の糧”とは、なければ飢えてしまう精神の食糧とでもいうべきもの。“回心”とは、善なる方向へ心を向ける、とでもいうような意味。
自分にとって“日々の糧”であり“回心の契機”となった音楽を中心に、日々の雑多な気持ちを綴っていきたいと思います。

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