ごくたまーにだけど、CD屋さんでCDに呼ばれるように吸い寄せられて聴いてみたくなるレコードがある。 ジョン・メイヤー。 イケメンのわりにけっこう渋いギターを弾く人だな、スティーヴ・ジョーダンやピノ・パラディーノとトリオで演ってたアルバムのジャケットはブルーノートの盤みたいでかっこよかったな…印象としてはそれくらいしかなかったのだけれど、このアルバムを見ているうちになぜかとても聴きたくなってしまった。「これは、多分、かなり好きなんじゃないか…」とビビッときた、って感じ? そうやって買った中にはもちろん大ハズレのケースもけっこうあるのだけれど、これは当り! 1曲目の"Waiting for the World for Change"から、おおいに好み。 スティーヴ・ジョーダンの実に雄弁なドラムはもちろん素晴らしいが、ジョン・メイヤー君の、ハスに構えずヘヴィに沈まず素直にまっすぐで、しかし能天気でもこれみよがしでもなくそれなりの思慮と分別は伺える実に実直なギターと歌。 おぉ、そうだ。本当は誰もが人生に対してこれくらい実直に向き合うべきなのだ。 いっちょまえを気どってはったりかましたり、斜に構えてすねたりひねくったり、照れ隠しにおちゃらけたりくだらない冗談ではぐらかしたりお茶を濁したりせずに、素直に。 なかなか難しいことだけどね。
大好きな"The Heart of Life"。 優しさや柔らかさと静かな力強さを持ったこの歌は、人知れずぽっこり咲いた雪割り草のように美しい。 冷たい冬の中にある春の兆し。
Pain throws your heart to the ground Love turns the whole thing around No it won't all go the way it should But I know the heart of life is good
Author:golden blue
“日々の糧と回心の契機”のタイトルは、好きな作家の一人である池澤夏樹氏が、自身と本との関わりを語った著書『海図と航海日誌』の一節より。 “日々の糧”とは、なければ飢えてしまう精神の食糧とでもいうべきもの。“回心”とは、善なる方向へ心を向ける、とでもいうような意味。 自分にとって“日々の糧”であり“回心の契機”となった音楽を中心に、日々の雑多な気持ちを綴っていきたいと思います。
降りましたねぇ。僕の住んでいるあたりは積もりませんでしたが、山は真っ白でした。春の兆しどころか、って感じですが(笑)まぁそれでも、少しずつ春は近づいていると信じましょう!