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♪レッド・チャイナ・ブルース

小学生の頃、友だちと学校でケンカした後、よくあったシーン。
先生「なんで○○くんのこと叩いたりしたの!」
生徒「○○くんが先に叩いてきてんもん!」
先生「ほんまか!せやけど、叩かれたからって叩き返すんか!○○くんが何かやったらあんたもおんなじようにすんねんな!ほな○○くんが死んだらあんたも死ぬんか!」
生徒「・・・」

先生の言ってたことは論理飛躍しすぎで目茶苦茶だけど、喧嘩両成敗という故事があるように、相手がああいうことをしたからこちらも報復だ、黙っているのは負けを認めたも同然だ、ちゃんとやり返せないなんて腰抜けだ…なんて言葉に煽られて売り言葉に買い言葉で応戦してしまっては所詮は同じ穴の狢。最終的には喧嘩両成敗だ。
ここはひとつ、あちらさんが意固地にならざるを得ないプライドや事情も理解してあげて大人の対応をするべきなのだと思う。
何しろあちらさんの歴史をひも解くと、不満の溜まった民衆が暴れる-権力者は民衆に舐められないように威張る-を何千年も繰り返しておられるのだから、ああいう場合に統治者が及び腰だと内部でボコボコに叩かれちゃうのだろう。内部を抑えるためにはここはかみついておかなければならない、という事情は汲んでやった方がいい。
拳を挙げた奴の言いなりになれ、ということではない。あなたの理屈は間違っていますよ、ということを淡々と感情的にならずに述べればいい。ケンカを収めるのに一番やっかいで一番ポイントなのは、理屈が通っていないことが証明されたが故にプライドが傷つけられてしまうことを恐れて尚更拳を振り回そうとする相手のプライドをちゃんと尊重してあげて、そぉっと拳を下ろしてもらうことなのだ。
なんにしても頭が固くてプライドが高くて腕っ節だけは強いようなのとやりあうのは大変だけど、お隣さんなのだからうまくお付き合いしなくちゃしょうがない。


ゲット・アップ・ウィズ・イット
Get Up With It/Miles Davis


マイルス・デイヴィスの70年代前半エレクトリック時代、というのは否定する人もいれば絶賛する人もいれば様々で、僕はどちらかというと苦手。なんかよーわからんけどものすごいパワフルということだけはビシビシ伝わってくるから、聴いているとちょっと疲れてしまう。
そんな中でこの曲だけはめちゃくちゃかっこいいと思うのが“Red China Blues”。70年~74年の演奏を集めた「Get Up With It」というアルバムに入っている、バリバリ激渋のブルース。
なんせギターにコーネル・デュプリー、ドラムスにバーナード・パーディーという、当時キング・カーティスのキングピンズでぶりぶりのファンク/ブルースを演っていたメンツが共演している。どんな人なのかよく知らないがアンプリファイドされたハーモニカを吹くウォーリー・チェンバースって人がまたかっこいい。
実は最初にこの曲を聴いた時、マイルス・デイヴィスがどこでトランペットを吹いたのかわからなかったのです。よくよく聴けば、ワウワウのかかったエレキギターだと思っていた音がマイルスだった。
どうして曲名が“レッド・チャイナ”なのかは正直よくわからないのですが。



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コメント

[C159] Re:

Okadaさん、毎度です。
エレクトリック期のマイルスは評論家筋ではやたらと持ち上げられていてこれがわからない奴はダメみたいな言われ方をしますが・・・ああいう音楽を日常的に聴ける人ははたしてどれくらいいるんでしょうかね?あのテンションで生活していくことは僕には不可能だなぁ。

昨日、中国からの研修帰りの人とお会いしましたが少なくとも広東省一帯では日本人だからと喧嘩売られるようなことはなかったようです。どちらの国でももめ事を起こしたがっているのはごく一部の政治的な人たちだけのこと。報道を真に受けちゃいけませんね。

[C157]

最近あちらとモメているニュースで持切りですね。同じアジア人なのに悲しいことです。
それはそうと、エレクトリック期のマイルス、好きな盤も何枚かありますが、苦手なものも結構あって、なかなか全部を受け入れる器をぼくは持ち合わせていないようです。確かに疲れてしまいますよね...。『Get Up With It』もまだちゃんと聴き込んでいないのです。ちっとも中国っぽくないのに「Red China Blues」。
インストに曲名を付けるのって、結構インスピレーション任せで、大した意味は無いものも多いのかもしれませんね。

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Author:golden blue
“日々の糧と回心の契機”のタイトルは、好きな作家の一人である池澤夏樹氏が、自身と本との関わりを語った著書『海図と航海日誌』の一節より。
“日々の糧”とは、なければ飢えてしまう精神の食糧とでもいうべきもの。“回心”とは、善なる方向へ心を向ける、とでもいうような意味。
自分にとって“日々の糧”であり“回心の契機”となった音楽を中心に、日々の雑多な気持ちを綴っていきたいと思います。

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