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Joe Jackson VS Elvis Costello

golden(以下g):「80年代ロックをテーマにしようと思ったときに、この人のことは書いておきたいと思ったのがジョー・ジャクソン。」
blue(以下b):「今や忘れられかけた存在だけど。『Body and Soul』っていうアルバムが好きやったなぁ。」
g:「独特の存在感があったよね。」
b:「このアルバムジャケットがソニー・ロリンズのオマージュやったということすら当時は知らんかってんけど。」
g:「ソニー・ロリンズの『Volume2』だっけ。聴いたことないけど。」

Joe Jackson / Body and Soul(1984)

b:「なんか飄々として人を食った感じがあって、リスペクトなのかおちょくってるのかよーわからんねんな、この人のやることは。」

g:「アルバムジャケットほどジャズ寄りでもないけど、ブラスセクションやジョー自身の吹くサックスがいい感じで。」
b:「1曲めからブラスセクションがパーラパーラパーラララ~って鳴り響くジャズっぽいというか都会的な感じで始まって、2曲めはラテンっぽいリズム、しっとりと歌い上げるバラードをはさんで、ホーンが高らかに鳴り響く“You Can't Get What You Want”と流れもすごくいい。」

g:「“You Can't Get What You Want”は

けっこうヒットしたイメージがあったんだけど、ビルボードで最高15位か。」
b:「俺の中では大ヒット曲やってんけどな。ホーンもカッコええねんけど、ピアノが粋やしベースはファンキーやし。スラッピングとかバリバリで。」

g:「当時はチョッパーって言ってたけどね。」

b:「ちょっとぶっきらぼうなジョーのヴォーカルもカッコええし、You can't get what you want,till you know what you want、自分が求めているものが何かを知らない限り手に入れることはできない、っていうメッセージもクールでええなと思うたんや。」

g:「Still everybody want to happy ending、みんな結局未だにハッピーエンドを求めてる、って歌う“Happy Ending”もよかった。」

g:「エレイン・キャスウェルっていう女性シンガーとのデュエットしてたやつね。」

b:「ポップな歌メロとシニカルな歌詞のギャップがね、この人らしい。」

g:「そもそもジョー・ジャクソンってパンクのシーンから出てきた人で。」

b:「後になって聴いた『Look Sharp』や『I'm The Man』もカッコよかったなぁ。シャープでソリッドで。」
g:「その後『Jumpin' Jive』ではサックスを吹き出して40年代のジャンプブルースを演ったり、『Night and Day』ではパーカッシヴなビートに乗せて粋なピアノを弾いたり。」
b:「パンクのシーンから出てきたとはいえ、実は英国王室音楽院を出たエリートやったりして多才やねんな。」

g:「クラシックを学んでたらしいね。ラストの“Heart Of Ice”なんかではそういう片鱗も見えたりする。」

b:「ピアノやクラリネットで始まって徐々にベースやドラムが入ってくるとことかええな。」

g:「その多才さ故なのか、アルバムごとにしっかりコンセプトを定めて突き詰めたり、コロコロとスタイルを変えたり。」
b:「わりと理論派で、まぁいわゆる偏屈やな(笑)」
g:「でも実はチャーミングなところやロマンティックなところもあったりするんだよ。モータウンっぽいリズムをいただいてきた“Go For It”とか、イメージにはそぐわないくらいの元気なポップ・ソングだったり。」
b:「つい♪Sugar Pie,Honey Pie〜って歌い出しそうなイントロな(笑)」
g:「ベイブ・ルースやレイ・チャールズが出てきたり。」

b:「多才で偏屈でコロコロスタイルを変えていくといえば、やっぱりエルヴィス・コステロやな。」
g:「84年というと『Goodbye Cruel World』の頃か。」
b:「当時は“Everyday I Write The Book”がヒットした前作『Punch The Clock』とか、次作の『King Of America』の方が好きで、今いちこれはピンと来んかってんけど。」
g:「ちょっと地味だよね。コステロ自身も失敗作だったって言ってるらしいけど。」
b:「でもな、今聴いたらけっこうカッコええで。」

Elvis Costello & The Attractions / Goodbye Cruel World(1984)

g:「“The Only Flame In Town”ではダリル・ホール、“I Wanna Be Loved”ではスクリッティ・ポリッティのグリーン・ガートサイドがゲスト参加。」
b:「その人選からもわかるように、このアルバムのコンセプトはソウル・ミュージック。」
g:「しかも、わかりやすいモータウンやアトランティックではなく、もうちょっとマニアックなところを狙ってるよね。」
b:「コステロ流のフリーソウルやな。」

g:「“I Wanna Be Loved”とか、ひねくれ者のコステロが歌うからこそ響く感じがあったりする。」

b:「パーカッションとか、ちょっとダブっぽいリズムとか緊張感のあるストリングスとか、カーティス・メイフィールドあたりの影響が伺えるし、コステロ独特のカスレ声のシャウトとか、ソウルフルやなぁ。」

g:「コーラス隊とか湿った感じのサックスとかもね。」

g:「2人とも、多才で器用でいろんなスタイルを演ってしまうし、興味が広くて博学というか知識が広いというのが共通項。」
b:「コンセプトを定めるとそこに没頭して突き詰めていくし、やりきったあとはそのスタイルを捨てるのも早い、ちゅーのも共通してるな。」

g:「ちょっとおかしな大学教授みたいな感じでもある。

b:「音楽そのものが批評的というか、表現姿勢がジャーナリスティックっていうか。

g:「理屈っぽそうだし、物事を斜めから見ては皮肉っぽい表現をする。」

b:「いや、それは分析的であり論理的であるっていうこと、それをある意図の元に意識的にやっているっていうことやねんけど。」

g:「まぁ、肉体派や直情派ではないよね。冷静というか。」

b:「でもその割には毒は吐きまくる(笑)」
g:「うーん、なんとなく自分が共感しやすいキャラだというのはよくわかるね・・・」
b:「ま、理屈っぽいし、凝り性やし、偏屈やわな・・・自分でも認めるわ。」

g:「ジョー・ジャクソンやエルヴィス・コステロが好きでそういうふうになっていったのか、そもそもそういうキャラだからこそ共感していったのか。」
b:「ま、両方ちゃうか。」

g:「クールでアカデミックでありつつもロックンロールのスピリットを体現しようとする姿勢、不良やヤンキーじゃなくてもロックンロールできるんだっていう態度。」
b:「広い額のうすらハゲでも、メガネのチビデブでもロックンロールできるんやっていう。」
g:「ピーッ。身体的特徴をからかうような発言はハラスメントです。」
b:「いやいや、ジョー・ジャクソンもコステロもそんなん気にせーへんって。」

g:「まぁいいんだけど炎上はご勘弁を。」
b:「自分的には、こういう偏屈で理屈っぽいアーティスト、不良っぽい風体ではないアーティストがこうやってヒットを飛ばしていたのはめちゃくちゃうれしいことで。」
g:「共感要素ありまくりだもんね(笑)」
b:「理屈っぽくて偏屈でええやんか、チビハゲでええやんか、と。」
g:「でも、チャーミングなところやロマンティックなところもあるってことも言いたいわけだよね。」
b:「いやいや、そこは自分で言うとこちゃうやろ。」

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Author:golden blue
“日々の糧と回心の契機”のタイトルは、好きな作家の一人である池澤夏樹氏が、自身と本との関わりを語った著書『海図と航海日誌』の一節より。
“日々の糧”とは、なければ飢えてしまう精神の食糧とでもいうべきもの。“回心”とは、善なる方向へ心を向ける、とでもいうような意味。
自分にとって“日々の糧”であり“回心の契機”となった音楽を中心に、日々の雑多な気持ちを綴っていきたいと思います。

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