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The Jacksons VS Prince & The Revolution

golden(以下g):「80年代といえば、マイケル・ジャクソンとプリンスは避けて通れないよね。」
blue(以下b):「モンスター級のアーティストやからな。」
g:「実は二人とも、そんなに熱中して聴いたわけじゃないんだよね。当時も今も。」
b:「うん、正直なとこ、そうやな。もちろん嫌いではないんやけど。」
g:「でも、積極的に聴いてなくても聴こえてきてしまうくらい、ビッグヒットを連発してたよね。」

b:「マイケルの『Thriller』なんか、あらゆる場所で目にしたし、聴こえてたしな。どこがええんか全然わからんかったけど。

g:「マイケル・ジャクソンってやっぱりすごいんだな、って思ったのは『Thriller』よりも、その後ジャクソンズ名義でリリースされた“State Of Shock”を聴いてからでした。」

b:「これ、ミック・ジャガーがめちゃくちゃかっこええねんけど、そのミックと完全に渡り合ってるんよな、マイケルが。」
g:「ムーンウォークとか、そういうダンサーやパフォーマーとしてではなく、ヴォーカリストとしてやっぱりすごい人なんだな、って。」
b:「あの曲が入ってたアルバムって、一応ジャクソンズ名義なんやけど、実質はソロの寄せ集めっぽかったけどな。」

The Jacksons / Victory(1984)

g:「このアルバム、マイケルは“State Of Shock”以外には兄ジャーメインとの“Torture”に参加してるのと、完全にソロの“Be Not Always”の2曲のみなんですね。」
b:「でも、その2曲がまた秀逸な出来という。」
g:「“Torture”のジャーメインとの掛け合いはいいよね。」
b:「俺、マイケルはほんま好みではないんねんけど、マイケルのバラードは好きなんよ。なぜか。」

g:「“Be Not Always”なんて、バックはキーボードだけのドラムレスなシンプルなアレンジでこれだけ聴かせてしまうっていうのは、歌の持つ力そのものだよね。」
b:「ほんまマイケルのバラードはええよ。ダンスナンバーはチャカチャカとやたらうるさくて全然聴いてられへんねんけど。」
g:「さっきも言ってたよね。」
b:「『Thriller』で聴くのは“Human Nature”だけ。『Bad』は“Man In The Mirror”。」
g:「どっちも名曲だよね。」
b:「“I Just Can't Stop Loving You”もええし、もっとええのが『History』に入ってた“You Are Not Alone”な。“Earth Song”もええし、ベタやけど“Heal The World”も泣ける。」
g:「マイケルは苦手といいながら、けっこう聴いてんじゃん(笑)」

b:「それはともかくな。プリンスもいまいち苦手でな。」
g:「そう言いながら聴いてるんでしょ(笑)」
b:「まぁ、聴いてんねんけど。」
g:「でもほんと、最初に“When Doves Cry”のMTVとか観たときは、なんか気持ち悪い感じしかしなかったよね。」
b:「まぁ高校生とかくらいやと、自分の共感の範疇以外はなかなか受付けられへんもんやからな。あれに共感できる高校生の方が異常なんちゃうか。」
g:「プリンスって実はかっこいいの?って思ったのは、『Around The World In A Day 』を聴いてからでした。」

Prince & The Revolution / Around The World In A Day(1985)

b:「“Raspberry Baret”がなんともポップで、気色悪いなりになんかだんだんと気持ちよくなってきたんや。」

g:「全然意識してないときにふと♪ラーズベリベレ♪なんてフレーズが出てきて、それがずーっと頭から離れないようになるような、そんな病みつき感があるよね。」
b:「そーなんよ。プリンスって。」
g:「いつの間にか脳みその中に入りこんできてる。」
b:「嫌よ嫌よも好きのうち、みたいなね、倒錯感がやがて中毒になっていくみたいな(笑)」

g:「“America”を聴いたときに、普通にロックだな、って思ったけど。」
b:「『Purple Rain』もかなりロック寄りやったけど、このアルバムはギンギンのロックというより中期ビートルズっぽい感じもあったから入りやすかったな。」

g:「“Condition Of The Heart”みたいなサイケデリックっぽい作り込んだ曲があったり、“Tambourin”みたいな実験的でミニマルなファンクがあったり、曲のバリエーションも広くて。」

b:「気色悪いヌメヌメ感も低めやしな。プリンスのレコードで一番アクが少ないんちゃう?」
g:「プリンスの作品としては、今思えば大人しすぎるくらいだけどね。」
b:「まぁ、確かに。ただ、『1999』や『Purple Rain』でのドぎついプリンス臭を薄めてくれたから自分のように拒否感があった人にも届いたという面もあるかもな。」

g:「ジャクソンズの『Victory』もプリンスの『Around The World In A Day』もどっちも、本人のナンバーワン・スタイルというよりはアナザーサイドっぽいかもね。」
b:「大ヒット作の揺り戻しというか、こういうのも演っちゃえるんだけど的な。」
g:「そういうのがサラッとできるところが天才の天才たるところかも知れないね。」
b:「サラッとかどうかはわからんけどな。」
g:「大ヒット作では本来やりたいものよりもやや力み気味・飾りすぎでウケ狙いに寄り過ぎたから、もっと自分自身の本質に近いものをスッと出してみた、っていう印象もある。」
b:「ヒット前だったらプロデューサーに修正されるけど、ヒットした後だから口をはさませへん、みたいな。」
g:「マイケル・ジャクソンって、本当のところはどんな人物だったんだろうね。」
b:「プリンスもな。」
g:「二人とも、後年になるに連れて、演じたキャラの仮面が脱げなくなって過剰なプレッシャーに追い込まれていたような気もするんだよね。」
b:「そういう点でも、この時期の『Victory』や『Around  The  World  In A Day』はちょっと余裕を感じるな。大ブレイクまで必死に登り続けて、ちょっと力抜いて軽く演ってみた、みたいな。」
g:「そういうものすら絶賛されるに至って、揺るがないモンスター・アーティストになっていってしまった?」

b:「そういう面もあるやろな。」
g:「数年後にリリースされる『Bad』や『Sign Of The Times』みたいな弩級の作品は、ひょっとしたら作らなかったほうが本人にとってはよかったのかも知れないね。」
b:「いやぁ、天才にとっては、自分の才能を押し留めることのほうが不幸なんちゃうか?」
g:「そうなんだろうか。」
b:「いや、知らんけど(笑)」



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Author:golden blue
“日々の糧と回心の契機”のタイトルは、好きな作家の一人である池澤夏樹氏が、自身と本との関わりを語った著書『海図と航海日誌』の一節より。
“日々の糧”とは、なければ飢えてしまう精神の食糧とでもいうべきもの。“回心”とは、善なる方向へ心を向ける、とでもいうような意味。
自分にとって“日々の糧”であり“回心の契機”となった音楽を中心に、日々の雑多な気持ちを綴っていきたいと思います。

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